介護報酬改定の賃上げ「実感あり」は約3割|基本給アップで職場満足度に大きな差

介護報酬改定の賃上げ「実感あり」は約3割|基本給アップで職場満足度に大きな差を表す画像

2026年8月27日、株式会社エス・エム・エスは、同社が提供するダイレクトリクルーティング「ウェルミージョブ」が全国の介護従事者555人を対象に実施した「6月の介護報酬改定 実感調査」の結果を公表しました。

2026年6月の介護報酬改定は、2025年11月の総合経済対策に基づき、2027年の次期改定を待たずに介護従事者の賃上げを目的として実施された期中改定です。

しかし、同社の調査では、賃上げが給与に反映された、または反映される予定と回答した人は約3割にとどまっています。

約7割が賃上げを実感できていない

「令和8年度介護報酬改定の実施を受けて、ご自身のお勤め先での給料に変化はありましたか」という設問の円グラフ画像。「わからない」が38.9%、「実施されていない」が29.7%、「基本給の賃上げが実施された」が12.1%、「賞与または一時金による支給が実施された」が9.2%などとなっている。(n=555)

調査では、賃上げについて「実施なし」が29.7%、「わからない」が38.9%となり、合わせて約7割が現時点で賃上げを実感できていない結果となっています。

「令和8年度介護報酬改定に伴う賃上げ・支給時に、事業所から職員に向けた対応や説明はありましたか」という設問の円グラフ画像。「特に説明・対応はなかった」が55.3%と過半数を占め、「説明・対応があったが、内容は十分ではなかった」が18.7%、「説明・対応があり、内容も十分だった」は9.7%にとどまっている。(n=555)

また、改定について事業所から「十分な説明があった」と回答した人は9.7%にとどまり、「説明はなかった」は半数を超えました。

「令和8年度介護報酬改定に伴う賃上げ・支給および一連の対応を経て、この職場で働く満足度にどのような影響がありましたか」という設問の円グラフ画像。「変わらなかった」が67.9%で最も多く、「やや上がった」16.0%、「とても下がった」7.4%、「やや下がった」5.9%、「とても上がった」2.7%と続く。(n=555)
給与改定の実施状況別に職場満足度への影響を比較した帯グラフ画像。「基本給の賃上げが実施された」層は満足度が上がった割合(とても上がった+やや上がった)が合計62.6%に達する一方、「賞与または一時金による支給が実施された」層は合計35.3%にとどまっている。(n=555)

【画像の説明テキ

職場満足度については「変わらない」が67.9%で最多でしたが、基本給が引き上げられた人に限ると「上がった」が62.6%となっています。賞与・一時金で支給された人の35.3%と比べても、大きな差がみられました。

編集部より

今回の調査で注目したいのは、賃上げの有無だけでなく、その方法や職員への説明によって受け止め方に差が出ている点です。

また、職場満足度への影響が大きい一方で満足度が低い項目として、「将来のキャリア展望」「評価の公正さ・基準の明確さ」「業務改善提案のしやすさ」が挙げられています。

介護職の定着を考えるうえでは、給与改善に加え、働き続けた先をイメージできる仕組みや、納得感のある評価、現場の声を反映しやすい環境を整えることも重要な課題といえそうです。

参照元:プレスリリース

ススメちゃん右

執筆者紹介

介護の不安を「安心」に変える情報サイト 介護のススメ編集部
ケアマネジャーや社会福祉士など、介護現場の最前線を知る専門家チームが監修・執筆しています。40代から始まる親の介護や、仕事との両立、介護保険制度の複雑な仕組みを、どこよりも分かりやすく、正確に解説。介護に携わるすべての方の「今、知りたい」に寄り添った解決策をお届けします。

人気コラム