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介護現場のデジタル化と生産性向上を担う「介護デジタル中核人材」の育成が始まっています。厚生労働省が令和7年度に実施する「介護デジタル中核人材養成研修」は、無料・オンライン開催で全国から受講可能。現場の課題を発見し、改善をチームで進める力を身につける実践的な内容です。
この記事でわかること
- 介護デジタル中核人材養成研修の概要
- 研修プログラムの内容と流れ
- 受講要件と技術的条件
目次
背景:介護人材不足と“2040年問題”
日本では少子高齢化が進み、介護人材の確保が一層困難になっています。令和7年7月25日付「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方に関する取りまとめ」では、介護テクノロジーの活用や生産性向上を推進する人材育成の必要性が明確に示されました。
この方針を受け、厚生労働省は令和7年度「介護デジタル中核人材養成に向けた調査研究事業一式」として本研修を実施しています。
研修の目的と特徴
本研修は、介護の現場で生産性向上をリードできる中核人材の育成を目的としています。主な学習目標は次の3点です。
- 介護テクノロジーを活用した質の高いケアの実践力
- チームで業務改善を推進するためのリーダーシップ
- 科学的介護の基本知識とアセスメント力の習得
修了者には厚労省発行の修了証が交付され、昨年度修了者は「介護サービス情報公表制度」の報告項目「ICT活用に関する研修修了者」として登録されています。
対象者と募集概要
対象者は、次の2項目を満たす方です。
- 介護サービス施設・事業所等で3年以上の勤務経験があること
- 業務改善や介護テクノロジー導入に関わっている、または今後取り組みたいと考えていること
研修は全国対象8セット+地域対象2セット(山形県・三重県)の計10セットで構成され、内容は共通です。
全国研修の定員は250名程度まで増員され、総定員1,500名となっています。
研修期間と形式
開催期間は2025年10月〜2026年3月。すべてオンライン開催(Zoom)で実施され、事前課題・集合研修・職場での実践を組み合わせた3ステップ構成です。
1.事前課題
オンデマンド動画で介護テクノロジーや倫理、Zoom操作などを学びます。初めてオンライン研修を受ける方でも安心して準備できます。
2.集合研修(3日間)
グループワーク形式で「課題発見・業務分析」「ICT導入計画」「データ活用によるケア改善」を実践的に学習。受講中はサブ講師や他の参加者とビジネスチャットで意見交換を行います。
3.職場での実践
勤務先で業務改善やICT導入を試み、結果を報告。修了後には確認テストを受験し、一定の基準を満たすことで修了証が発行されます。
技術的要件と受講ルール
オンライン受講にあたっては、次の条件を満たす必要があります。
- 原則PCでの受講が必須(スマートフォン不可、タブレット非推奨)
- カメラを「オン」にして参加することが義務付けられています(確認できない場合は欠席扱い)
- 遅刻・途中退席・代理受講・振替不可
- オンライン会議(Zoom)に加え、GoogleアプリやSlackなどの操作が必要
これらは「演習中心の実践研修」であるため、出席の厳格性が求められます。
委託・運営体制と透明性
本事業は厚生労働省から株式会社善光総合研究所への委託事業として実施。また、受講人数や進捗状況はデジタル庁「介護現場の生産性向上ダッシュボード」で都道府県別に公開され、全国的な取り組みの可視化が進められています。
修了後の目標と展望
研修の到達目標は、勤務先の介護サービスの質向上を実現するために、業務改善と介護テクノロジー導入を継続的に推進できる人材になることです。単なる知識の習得にとどまらず、現場で改善を続けられる力を重視しています。
申込み・問い合わせ
公益社団法人日本介護福祉士会が運営する「ケアウェル」システムから申し込み可能。登録料・使用料は不要で、非会員でも受講できます。
申込みについての詳細は、「申込方法」のページをご確認ください。
“デジタルで変える”介護の働き方
介護現場の生産性向上は、単なる効率化ではなく、「人がより良く働ける環境づくり」を目指すものです。デジタルを“使いこなす人”を育てるこの研修は、介護の未来を支える確かな一歩となるでしょう。
参照元:厚生労働省 令和7年度介護デジタル中核人材養成に向けた調査研究事業一式応募者多数につき「デジタル中核人材養成研修」の増設のお知らせ





