「介護が必要になった親を施設に預けたい」「島内で安心して暮らせる高齢者施設を探したい」といった不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。新島村には、2025年8月時点で特別養護老人ホームが1施設のみ設置されています。
この記事では、新島村の特別養護老人ホームの基本情報をはじめ、入所条件や費用の目安、利用までの流れを解説します。
「何から調べればいいのかわからない」という方でも、自分やご家族に合った施設を見つけるためのヒントが得られるはずですので、ぜひ参考にしてください。
介護保険で利用できる介護施設:特別養護老人ホームとは?
特別養護老人ホームは、日常生活に常時介護が必要な方が、安心して暮らせるように設けられた公的な介護施設です。民間の有料老人ホームとは異なり、入所対象や利用料金、サービス内容が法律で定められているため、一定の要件を満たせば比較的安価に利用できます。
目次
シニアになったら検討が必要?特別養護老人ホームの役割と特徴
特別養護老人ホームは、要介護度が高く、在宅での生活が困難な方のための生活支援・介護施設です。介護職員または看護職員が24時間体制で配置されており、食事・排せつ・入浴など日常生活の介助を行います。
公的な施設であるため、介護保険制度に基づき運営されており、費用が抑えられていることも大きな利点です。また、医療機関と連携しながら健康管理も行われており、長期的に安心して暮らせる住まいとして、多くの方が利用を希望しています。
入所できる条件とは?対象者と要介護度の基準
特別養護老人ホームへの入所は、原則として介護保険の要介護認定で「要介護3~5」と判定された方が対象です。これは、常時の介護が必要で、自立した日常生活が困難な状態であると判断された場合に該当します。
ただし、以下のような事情がある場合には、要介護1または2の方でも特例的に入所が認められる可能性があります。
認知症
日常生活に支障を来すような症状や行動、意思疎通の困難さが頻繁に見られ、在宅生活が困難であると認められる場合。
知的障害・精神障害
知的・精神障害により、日常生活に支障を来す症状や行動、意思疎通の困難さが頻繁に見られ、在宅生活が困難であると判断される場合。
深刻な虐待の疑い
家族等からの深刻な虐待が疑われ、心身の安全が確保できないと認められる場合。
家族等による支援の困難さ・地域サービスの不足
単身での生活や、高齢・病弱な家族との同居などにより支援が期待できず、さらに地域の介護サービスや生活支援が十分に受けられないことで、在宅生活が困難な場合。
どんなサービスが受けられる?生活支援から医療連携まで

特別養護老人ホームでは、日々の生活に必要なさまざまな介護サービスを提供しています。主な内容は以下のとおりです。
- 食事・排せつ・入浴の介助
- 着替えや身だしなみのサポート
- 日中・夜間の見守り
- レクリエーションや行事の開催
- 機能訓練の実施
- 医師や看護師による健康管理・服薬管理
また、必要に応じて医療機関と連携し、通院や緊急時の対応も実施。施設によっては、看取りケアまで対応している場合もあります。
特別養護老人ホームの種類|従来型とユニット型の違いとは?
特別養護老人ホームには、大きく分けて「従来型(多床室)」と「ユニット型(全室個室)」の2つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解しておくことで、ご本人やご家族にとってより適した施設選びが可能です。
従来型(多床室)の特徴|集団ケアを中心としたスタイル
従来型の施設では、複数の利用者が同じ部屋で生活する「多床室」が中心となっています。4人部屋などが一般的で、介護職員はフロア全体を見守りながらケアを行う体制です。職員1人あたりが対応する利用者数は多めですが、その分、費用を抑えやすい点が特徴といえます。
ユニット型の特徴|個室での生活を重視した新しいスタイル
ユニット型は、1ユニット10人以下の少人数グループで構成され、全室が個室です。居室は自宅に近い環境で生活できるよう配慮されています。
少人数ごとに専任の職員がつき、個別ケアを重視した対応が可能です。食事や入浴の時間も利用者のペースに合わせて提供されることが多く、自立支援や尊厳の保持につながるとされています。しかし、建物の設備や人員体制にコストがかかるため、従来型より費用が高めになる傾向です。
従来型とユニット型の違いを比較表で解説
| 従来型 | ユニット型 | |
| 居室 | 多床室(相部屋)中心 | 全室個室 |
| 生活スタイル | 集団生活 | 少人数・個別対応 |
| ケア体制 | 職員が全体を巡回 | 各ユニットに専任職員 |
| プライバシー | 限られる | 確保されやすい |
| 利用料 | 比較的安い | やや高め |
| 向いている方 | 費用を抑えたい方、集団生活に慣れている方 | 落ち着いた環境を希望する方、自立支援を重視したい方 |
東京都新島村にある特別養護老人ホーム:新島老人ホームの詳細情報
新島村内には、「新島老人ホーム」という特別養護老人ホームが1施設あります。
新島老人ホーム
| 所在地 | 東京都新島村字瀬戸山116番2号 |
| 電話番号 | 04992-5-1612 |
新島老人ホームは、定員36名の従来型・定員8名のユニット型にてサービスを提供。高齢者福祉はもちろん地域福祉推進の拠点として、地域とのつながりを大切にしている施設です。
また、入所されている方は、全て村(新島・式根島)の方で、みんな顔見知り。ご利用者・職員、家族のような触れ合いと交流で生活を送っています。
施設見学する際のポイント
新島村の特別養護老人ホームに限らず、施設見学をする際には以下の5つにポイントを意識して見学することがおすすめです。
1.希望条件と施設方針の確認ポイント
施設見学では、まず自分や家族の希望条件と施設の運営方針が合致しているかを確認することが重要です。介護度や医療的ケアの対応範囲、リハビリテーションの充実度、食事や入浴の時間帯、面会時間などの基本的な生活スタイルについて詳しく聞き取りを行いましょう。
また、施設の理念や介護方針が利用者本人の価値観や生活習慣と調和するかどうかも重要な判断材料となります。
2.アクセス性と立地環境の評価
施設への交通手段や所要時間、家族が定期的に面会に訪れやすい立地かどうかを実際に確認しましょう。公共交通機関の利用可能性、駐車場の有無や台数、最寄り駅からの距離や道のりの状況などを把握することで、長期的な面会継続の負担を予測できます。
また、医療機関や商業施設との距離も、緊急時の対応や日常的な利便性に影響するため、併せてチェックしておくことが大切です。
3.職員の対応と専門性の観察
見学時には職員の利用者への接し方、言葉遣い、表情などを注意深く観察しましょう。介護職員だけでなく、看護師、生活相談員、栄養士、機能訓練指導員などの専門職の配置状況や、職員の勤続年数、研修体制についても質問してみることをおすすめします。
職員が利用者一人ひとりの個性を理解し、尊厳を持って接しているか、また職員同士のコミュニケーションが円滑に行われているかも重要な判断基準です。
4.入居者の様子と生活環境の確認
既存の入居者の表情や活動の様子を見ることで、施設の雰囲気や生活の質を推測できます。入居者が穏やかに過ごしているか、レクリエーションや機能訓練に積極的に参加しているか、居室で快適に過ごせているかなどを観察しましょう。
また、入居者同士の交流の様子や、職員との関係性も確認ポイントの1つ。プライバシーが適切に保護されているか、個人の尊厳が尊重されているかという視点も大切です。
5.周辺環境と地域との関わり
施設周辺の住環境や自然環境、騒音の有無などを確認し、入居者にとって快適な生活環境かどうかを評価しましょう。散歩コースの有無、季節感を感じられる庭園や外部空間の整備状況、地域住民との交流機会の提供なども重要な要素です。
また、地域の医療機関や薬局、商店街などとの連携体制や、災害時の避難経路や協力体制についても確認しておくとよいでしょう。周辺地域の治安や交通安全の状況も、家族の安心感に影響する要因として考慮すべきポイントです。
特別養護老人ホームの入所手続き|新島村の流れを解説

特別養護老人ホームの入所には、全国共通の要介護認定の取得から始まり、申込書類の提出、施設側での審査・選考、入所決定・契約といった段階を経ることが必要です。以下に、一般的な手続きの流れを新島村のケースに沿ってご紹介します。
1.要介護認定を受ける
特養への入所には、原則「要介護3以上」の認定が必要です。まずは新島村役場・民生課福祉介護係にて要介護認定の申請を行いましょう。
- 【申請窓口】新島村役場民生課福祉介護係
- 【必要書類】介護保険被保険者証など
すでに認定を受けている場合は、結果通知書の写しを手元に用意しておくとスムーズです。
2.入所申込書と必要書類の提出
要介護認定を受けた後は、施設への入所申し込みを行います。申し込みにあたっては、介護保険被保険者証の写しや、要介護認定結果の確認ができる書類などの提出が求められることも。具体的な提出書類の内容は、施設により異なる場合がありますので、事前に確認しましょう。
記入内容や手続きに不安がある場合は、新島村役場民生課福祉介護係に相談しながら進めることも可能です。
3.施設による審査・選考
提出書類をもとに、施設が入所の緊急性や必要性を総合的に審査。以下のような点が評価の対象となります。
- 要介護度(原則3〜5)
- 在宅生活の継続が困難な状況
- 認知症や障害などによる常時の支援ニーズ
- 家族の介護力や地域サービスの不足
4.入所決定・契約・プラン作成
入所が決定すると施設より連絡があり、契約や準備を経て入所となります。
- 利用契約の締結
- 入所日の調整
- 必要物品(衣類や日用品など)の準備
- 入所当日の手続き
入所後は、施設内のケアマネジャーや看護職員が中心となって、本人に合わせたケアプランを作成し、介護サービスが提供されます。
早めの相談が入所への近道
新島村内の施設は限られており、空き状況によっては待機が発生することも。そのため、在宅介護に不安を感じ始めた段階で、早めに情報収集を行い、相談窓口に連絡しておくことが大切です。
新島村の相談窓口:手続き・サービス利用の不安はここへの相談がおすすめ
特別養護老人ホームへの入所をはじめ、介護保険サービスの申請や、在宅介護の悩みを抱えている方は、新島村内の相談窓口を活用することで、安心して手続きを進めることが可能です。
新島村には、「新島村役場民生課福祉介護係」と「新島村地域包括支援センター」の2つの主要窓口があり、入所相談・介護保険制度・生活支援・権利擁護など幅広く対応しています。
新島村役場民生課福祉介護係
介護保険制度に関する申請・相談・書類提出などを担当する行政窓口です。
| 所在地 | 〒100-0402 東京都新島村本村1丁目1番1号 |
| 電話番号 | 04992-5-0243(内線107) |
| FAX番号 | 04992-5-1304 |
| 対応内容 | 介護保険申請、負担限度額認定申請、施設入所に関する案内など |
| 開庁時間 | 平日8:30〜17:30(土日祝は休み) |
特別養護老人ホームの入所申込や、各種介護サービスを利用する際の手続きも、こちらの窓口が案内・受付を行います。
新島村地域包括支援センター
地域の高齢者が安心して暮らし続けられるよう、総合的な相談支援や介護予防支援を行う専門機関です。施設内に専門職が常駐し、要介護認定前の無料相談や生活困難な高齢者への支援にも対応しています。
| 名称 | 新島村地域包括支援センター |
| 運営主体 | 社会福祉法人新島はまゆう会(委託運営) |
| 所在地 | 〒100-0400 東京都新島村字瀬戸山116-2(新島老人ホーム内) |
| 電話番号 | 04992-5-1913 |
| FAX番号 | 04992-5-1914 |
| ホームページ | http://www.hamayuukai.com/ |
| 業務日・時間 | 平日8:30〜17:30(土日祝休み) |
いずれも、地域包括支援センターや役場の福祉介護係に相談することで、状況に応じた支援を受けることができます。
利用料金の相場と費用負担を抑える制度

特別養護老人ホームは、公的介護保険によって利用者の費用負担が抑えられている施設ですが、入所後は月ごとに一定の費用が必要です。以下では、新島村の特別養護老人ホームを利用した場合に必要となる費用と、負担を軽減する制度についてご紹介します。
施設サービス費
施設サービス費とは、介護職員による日常生活の支援やケアにかかる基本的な費用です。この金額は、利用者の要介護度や部屋のタイプによって異なります。以下は、1割負担の場合の1日あたりの費用の一覧です。
| サービス費用の設定 | 利用者負担(1日あたり・1割負担の場合) | |||
|---|---|---|---|---|
| 従来型個室 | 多床室 | ユニット型個室 | ユニット型個室的多床室 | |
| 要介護1 | 589円 | 589円 | 670円 | 670円 |
| 要介護2 | 659円 | 659円 | 740円 | 740円 |
| 要介護3 | 732円 | 732円 | 815円 | 815円 |
| 要介護4 | 802円 | 802円 | 886円 | 886円 |
| 要介護5 | 871円 | 871円 | 955円 | 955円 |
※令和7年8月時点での情報です。
※新島村は地域加算の対象外地域のため、上記の金額がそのまま適用されます。
施設サービス費の自己負担割合は、前年の所得に応じて1割、2割、または3割となり、多くの高齢者は1割負担の対象です。
1割負担の場合、施設サービス費の月額(30日分)は以下が目安となります。
- 多床室:約17,670円(要介護1)~約26,130円(要介護5)
- ユニット型個室:約20,100円(要介護1)~約28,650円(要介護5)
ただし、上記は基本料金のみです。実際にお支払いいただく金額には、施設の体制や提供サービスに応じて各種加算(看護体制加算、個別機能訓練加算、サービス提供体制強化加算など)が含まれます。
施設によって最終的な金額は異なるため、実際の費用については各施設へお問い合わせください。
介護保険負担限度額認定制度(補足給付)とは
特別養護老人ホームなどの介護保険施設を利用する際には、「居住費(滞在費)」と「食費」が自己負担となります。しかし、所得や資産が一定以下の方は、「介護保険負担限度額認定制度(補足給付)」を利用することで、この負担を軽減することが可能です。
この制度は、低所得者や住民税非課税世帯の方を対象に、月額上限(負担限度額)を設けて負担を抑える仕組みとなっています。
以下のような条件を満たす方が対象です。
- 本人および配偶者が住民税非課税であること
- 預貯金や有価証券などの合計額が一定以下であること
具体的な預貯金の上限額は、収入段階によって異なります。
| 段階 | 年金収入等の目安 | 預貯金の上限(単身) | 預貯金の上限(夫婦世帯) | 備考 |
| 第1段階 | 老齢福祉年金受給者等 | 1,000万円以下 | 2,000万円以下 | 生活保護受給者は預貯金等の要件がありません |
| 第2段階 | 年金収入等(非課税年金を含む)の合計額が80.9万円以下 | 650万円以下 | 1,650万円以下 | |
| 第3段階① | 年金収入等(非課税年金を含む)の合計額が80.9万円超120万円以下 | 550万円以下 | 1,550万円以下 | |
| 第3段階② | 年金収入等(非課税年金を含む)の合計額が120万円超 | 500万円以下 | 1,500万円以下 |
※夫婦世帯の場合の預貯金上限額は、本人の預貯金等合計額に1,000万円を加算した額以下とされています。
認定申請の手続き
「介護保険負担限度額認定制度」を利用するには、市区町村に申請する必要があります。新島村の場合は、新島村役場民生課福祉介護係の窓口で手続きが可能です。
必要書類
必要書類については、以下のとおりです。
- 介護保険負担限度額認定申請書
- 預貯金通帳の写し
- 年金振込通知書の写し
- 配偶者の課税状況の確認資料
- 同意書(官公署や金融機関に照会を行うため)
注意点
負担限度額認定制度では、利用者の所得状況に応じて負担限度額が決定されるため、申請の都度、審査と認定手続きが実施されます。制度を利用するためには審査結果の通知を受ける必要があることから、余裕を持った早めの申請がおすすめです。
また、負担限度額や適用条件については法改正などにより変更される可能性があるため、最新の情報については必ず各自治体の担当窓口にてご確認ください。
介護施設選びに迷ったら、まずは相談から

本記事では、施設の基本情報や入所条件、費用、手続きの流れをはじめ、相談窓口や支援制度についてもご紹介しました。
施設選びで迷いや不安を感じるのは自然なことです。そんなときこそ、1人で悩まずに専門家への相談から始めることをおすすめします。お住まいの地域や周辺地域の複数の施設を比較検討し、実際の施設見学や介護施設検索サイトなども活用して、ご本人やご家族にとって最適な選択肢を見つけていきましょう。
介護が必要になったとき、早めに情報収集し、相談窓口を活用し入居相談をすることが安心への第一歩です。入所を希望する方や今後の備えを考えている方は、まずは新島村役場や地域包括支援センターへお気軽にご相談ください。
参照元:厚生労働省 介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、介護サービス情報公表システム、介護保険最新情報、地域区分、新島村 介護保険、介護保険サービスの紹介






