この記事では、令和7年11月28日に厚生労働省から通知された、介護保険法施行令の一部改正について解説します。これは、65歳以上の第1号被保険者の保険料算定に関する所得基準が見直され、令和8年4月1日から施行される重要な改正です。
この記事でわかること
- 令和8年4月から施行される介護保険料の所得基準額の変更内容
- 老齢基礎年金の満額増額に伴い、なぜ基準見直しが必要になったのか
- 第1号被保険者(65歳以上)の保険料算定への具体的な影響
目次
改正の趣旨:年金受給者の負担増を回避
老齢基礎年金の満額増額に伴い、保険料の算定基準を調整します。
第1号被保険者(65歳以上)の介護保険料は、各市町村が定める基準額に、所得区分(標準段階)に応じた割合を乗じて算定されます。
標準段階のうち第1段階と第4段階については、保険料算定における所得基準の一部として、「公的年金収入等と合計所得の合算額が80.9万円以下」という基準が設けられていました。
しかし、令和7年に支給される老齢基礎年金(満額)が80.9万円を超えることになったため、このままでは年金満額受給者が保険料の負担が増える区分へ意図せず移行してしまう事態が生じます。これを避けるため、所得基準の見直しが必要となりました。
改正の内容と施行期日
第1段階および第4段階の所得基準額が17,500円引き上げられます。
改正後の所得基準額
- 見直し前(現行):80.9万円
- 見直し後(令和8年4月1日施行):82.65万円
この改正により、老齢基礎年金満額受給者の保険料負担が不利益とならないよう調整されます。
施行期日
- 公布日:令和7年11月27日(政令第394号)
- 施行日:令和8年4月1日
この改正は、令和8年度以降の年度分の保険料率の算定について適用され、令和7年度以前の算定には従前の例が適用されます。介護保険事業の関係者は、制度の運用に遺漏がないよう、周知徹底が求められます。
参照元:厚生労働省 介護保険法施行令の一部を改正する政令の公布 について





