「大島に住む親が自宅での生活が難しくなってきたけど、どんな施設があるんだろう?」
「特別養護老人ホーム(特養)を考えているけど、島での暮らしや手続きはどうなるの?」
東京でありながら、豊かな自然に囲まれた伊豆大島。大切な家族に、この穏やかな環境で安心して老後を送ってほしいと願う一方、離島での介護には特有の不安がつきものです。
この記事では、大島町で唯一の特別養護老人ホーム「大島老人ホーム」について、サービス内容や費用、申し込み方法を、町の公式情報に基づいて徹底的に解説します。後悔しない施設選びのために、ぜひ最後までご覧ください。
東京都大島町の特別養護老人ホームは「大島老人ホーム」の1ヶ所のみ
東京都大島町で特養を探す場合、選択肢は社会福祉法人椿の里が運営する「特別養護老人ホーム 大島老人ホーム」の1ヶ所となります。また、有料老人ホームなどの施設もないため、大島老人ホームが町唯一の施設です。
目次
大島老人ホームの特徴とは?運営法人など詳細について

以下では、運営母体や立地、客観的な評価から「大島老人ホーム」の姿を具体的に解説します。
特徴1:元町港は車で10分以内、島の中心部に立地する利便性
「大島老人ホーム」は、大島町の中心地である元町エリアに位置します。この立地は、ご家族の面会にとって大きなメリット。
船が発着する元町港から近く、役場や商店などにもアクセスしやすい場所です。面会に訪れる家族が、船の待ち時間に買い物を済ませたり、役場での手続きを同時に行ったりすることも可能。
入居者本人にとっても、慣れ親しんだ島の中心部で生活を続けられる安心感があります。
| 所在地 | 東京都大島町元町字地の岡45番1号 |
| 電話番号 | 04992-2-2360 |
特徴2:多床室中心で交流が生まれやすい環境の介護施設
大島老人ホームの居室は多床室が中心で、同室者や他の入所者と日常的に顔を合わせる機会が多くあります。この環境は、孤立感を減らし、自然な会話や交流を促します。
特に島では、長年の知り合い同士が同じ施設で暮らすケースも多く、入所後も人間関係を維持しやすいのが魅力です。
特別養護老人ホームとは?基本のサービスを解説
「特養」という言葉はよく聞くけれど、具体的にどのような施設なのか、改めて基本を押さえておきましょう。
特養は、社会福祉法人や地方公共団体が運営する公的な介護施設。在宅での生活が困難になった高齢者が、終身にわたり生活できる「終の棲家」としての役割を担います。
特養に入所するためには、原則として「要介護3以上」の認定を受けている方であることが条件です。要介護3とは、立ち上がりや歩行に介助が必要で、排泄や入浴、着替えなど日常生活の大部分において介護を要する状態の方です。
特養では、日々の生活に必要なさまざまな介護サービスを含む様々なサービスを提供しています。主な内容は以下のとおりです。
1.24時間体制の職員による生活支援
特養では、介護職員が24時間常駐し、入所者の日常生活全般をサポート。食事・入浴・排泄などの身体介護から、居室の清掃、レクリエーション活動の実施まで、専門的な研修を受けた職員が入居者一人ひとりの状態に合わせた個別ケアを提供しています。
2.病院などの協力医療機関との連携による健康管理
施設では協力医療機関と連携し、定期的な健康診断や必要に応じた診察を実施しています。急変時には迅速に医療機関への搬送や往診の手配を行い、入所者の健康状態を継続的に管理。また、服薬管理や慢性疾患のケアなど、日常的な医療ニーズにも対応しています。
3.看護師による医療的ケアの提供
常勤または非常勤の看護師が配置され、バイタルチェックや服薬管理、褥瘡予防、経管栄養の管理など、医療的な側面からのケアを実施。看護師は介護職員と連携しながら、入所者の健康状態の変化を早期に発見し、適切な対応を行うことで、施設内での安心した生活を支えています。
4.機能訓練(リハビリ)
機能訓練指導員などが、入所者の身体機能の維持・向上を目的とした個別プログラムを実施。歩行訓練や関節可動域訓練、日常生活動作の練習など、その人の状態に合わせた訓練を行います。
5.栄養管理・食事サービス
管理栄養士や栄養士が入居者一人ひとりの健康状態や嚥下機能に応じた食事を提供。普通食から刻み食、ミキサー食、療養食まで、個別のニーズに対応した食事形態で提供され、季節の行事食なども楽しめます。
6.認知症ケア
認知症の症状がある入居者に対して、専門的な知識を持った職員が個別のケアプランを作成。徘徊や不穏などの行動・心理症状(BPSD)への対応や、認知機能の維持を目的とした活動を実施します。
7.看取りケア(ターミナルケア)
人生の最期を施設で迎えることを希望される方に対して、医師・看護師・介護職員が連携し、痛みの緩和や精神的なサポートを含めた看取りケアを提供。ご家族への支援も含めて、尊厳ある最期を支えます。
8.相談援助・生活相談
生活相談員やケアマネジャーが、入所者やご家族からの様々な相談に対応。介護保険の手続きから日常生活の困りごとまで、幅広くサポートします。
特養「大島老人ホーム」への申し込みから入所までの5ステップ

特養への入所を具体的に進めるには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここでは、大島町の公式サイトの情報に基づき、相談から入所決定までの流れを5つのステップでわかりやすく解説します。
ステップ1:まずは相談・情報収集!大島町地域包括支援センターの役割
介護に関する最初の相談窓口は「大島町地域包括支援センター」です。ここは、高齢者の暮らしを総合的に支えるための拠点。介護の悩みはもちろん、健康や福祉、医療に関するあらゆる相談に専門職が対応してくれます。
特養への入所を考え始めたら、まずはここに連絡し、現状を伝えることから始めましょう。制度の説明や必要な手続きについて、丁寧に案内してもらえます。
| 所在地 | 東京都大島町元町字地の岡45番1号 大島老人ホーム1階 |
| 電話番号 | 04992-2-0068 |
ステップ2:要介護認定の申請(申請場所と必要書類)
特養に入所するためには、全国共通の要介護認定を受ける必要があります。申請は、大島町役場の住民課で行います。申請には「要介護・要支援認定申請書」と「介護保険被保険者証」が必要。
申請書は役場の窓口で受け取るか、町の公式サイトからダウンロードすることも可能です。申請後、認定調査員による訪問調査などを経て、介護度が決定されます。
ステップ3:「特別養護老人ホーム 大島老人ホーム」への入居申し込み
要介護認定(原則要介護3以上)を受けたら、次は「特別養護老人ホーム 大島老人ホーム」へ直接、入所の申し込みを行います。
申込書は施設で受け取り、必要事項を記入して提出。申込書には、本人の心身の状態や、在宅での介護状況などを詳しく記載します。この情報が、後述する入所の優先順位を判断するための重要な資料となります。正確な情報を正直に記入することが大切です。
ステップ4:入居の決定と優先順位について
特養の入所は、申し込んだ順番で決まるわけではありません。施設の職員や外部有識者などで構成される「入所検討委員会」が、申込者の介護の必要性や緊急性を点数化し、優先順位を決定します。
例えば、介護者の状況(高齢、病気など)、認知症の程度、在宅サービスの利用状況などが総合的に評価されます。より介護を必要とする方から優先的に入所できる、公平な仕組みです。
ステップ5:契約と入居の準備
施設に空きが出て、入所の順番が回ってくると、施設から連絡が入ります。入所の意思を最終確認した後、施設との契約手続きに進みます。
契約時には、サービス内容や費用について記された「重要事項説明書」をよく確認し、不明な点はすべて質問して解消しておきましょう。契約が完了したら、入所日を調整し、衣類や日用品など、施設での生活に必要なものを準備します。
費用の内訳は?大島町で使える負担軽減制度を分かりやすく解説
特養への入所を検討する際、最も気になるのが費用です。ここでは、月々の費用の内訳と、経済的な負担を軽くするために大島町で利用できる公的な制度について解説。事前に知識を持っておくことで、金銭的な不安を軽減できます。
特養の月額料金の内訳(施設サービス費・居住費・食費)
特養で毎月かかる費用は、主に以下の3つで構成されます。
| 費用の種類 | 費用の種類 |
|---|---|
| 施設サービス費 | 介護サービスに対する費用。要介護度に応じて金額が決まる (自己負担1〜3割) |
| 居住費 | 部屋代にあたる費用。施設の居室タイプ(個室、多床室など)に応じて設定 |
| 食費 | 1日3食の食事にかかる費用で施設ごとに設定。 |
施設サービス費の目安は以下の表のとおりです。
| サービス費用の設定 | 利用者負担(1割) (1日につき) | |||
|---|---|---|---|---|
| 従来型個室 | 多床室 | ユニット型個室 | ユニット型個室的多床室 | |
| 要介護1 | 589円 | 589円 | 670円 | 670円 |
| 要介護2 | 659円 | 659円 | 740円 | 740円 |
| 要介護3 | 732円 | 732円 | 815円 | 815円 |
| 要介護4 | 802円 | 802円 | 886円 | 886円 |
| 要介護5 | 871円 | 871円 | 955円 | 955円 |
上記に加えて、居住費・食費・日常生活費などがかかるため、詳細の月額料金は施設に確認するようにしましょう。
自己負担を減らす「介護保険負担限度額認定」の申請方法
所得の低い方の負担を軽減するため、「介護保険負担限度額認定」という制度があります。この認定を受けると、所得段階に応じて「居住費」と「食費」の自己負担額に上限が設けられ、月々の支払いを大幅に抑えることが可能です。
対象となるのは、本人および世帯全員が住民税非課税であることなどが条件。大島町役場の住民課に申請が必要で、認定されると「負担限度額認定証」が交付されます。
申請書は町の公式サイトからダウンロードして提出
負担限度額認定の申請に必要な「介護保険負担限度額認定申請書」は、大島町の公式サイトからダウンロードが可能です。申請書を印刷して必要事項を記入し、配偶者の所得が分かる書類などを添付して、大島町役場の窓口に提出します。
対象になる可能性がある方は、入所が決まる前でも申請できるため、早めに手続きを進めておくと、入所後の支払いがスムーズになります。
認知症への不安を抱えるご家族へ|大島町のサポート体制

認知症の症状がある家族の介護は、多くの不安を伴うもの。しかし、大島町には認知症の方やその家族を支えるための専門的なサポート体制が整っています。1人で抱え込まず、町の支援制度を積極的に活用しましょう。
大島町が取り組む認知症施策と支援の流れ
大島町では、認知症になっても本人の意思が尊重され、住み慣れた地域で暮らし続けられることを目指し、様々な施策に取り組んでいます。
具体的には、認知症の早期発見・早期対応を促すための普及啓発や、本人の状態に応じた適切な医療・介護サービスへの連携、地域で見守る体制づくりなどを推進。町全体で認知症への理解を深め、支え合う環境づくりが進められています。
専門家に直接相談できる「介護・認知症よろず相談」を活用しよう
大島町には、「介護・認知症よろず相談」(大島町地域包括支援センター)の窓口を設けています。ここでは、認知症の症状への対応方法や、介護の悩み、利用できるサービスについてなど、あらゆる相談に無料で応じてもらえます。
家族だけで悩まず、専門家のアドバイスを受けることで、介護の負担が軽くなり、本人にとってより良い対応が見つかるはずです。
特養入所を待つ間に利用できる大島町の介護サービス
特養は申し込み後、すぐに入所できるとは限りません。待機期間中も、在宅での生活を安心して続けられるよう、大島町には様々な介護サービスが用意されています。これらのサービスを上手に活用し、本人と家族の負担を軽減しましょう。
要支援の方や元気な高齢者向けの「介護予防・日常生活支援総合事業」
要支援1・2の認定を受けた方や、基本チェックリストで対象となった方は、町の「総合事業」を利用できます。これは、専門職による介護だけでなく、地域住民の支え合いによる多様なサービスを提供するもの。
例えば、ヘルパーによる掃除や買い物支援(訪問型サービス)や、デイサービスセンターでの体操や交流(通所型サービス)など。介護が必要な状態になるのを防ぎ、元気なうちから社会参加を続けることが目的です。
在宅生活を支えるデイサービスやショートステイの活用方法
要介護認定を受けた方が在宅生活を続ける上で、デイサービス(通所介護)やショートステイ(短期入所生活介護)は力強い味方です。
デイサービスは、日中に事業所へ通い、食事や入浴、機能訓練などのサービスを受けるもの。ショートステイは、数日間施設に宿泊し、24時間体制の介護を受けられます。
これらのサービスは、本人の心身機能の維持向上だけでなく、介護する家族が休息を取る「レスパイトケア」の役割も果たします。
大島町の特養を探す際によくある質問(Q&A)
ここでは、大島町で特別養護老人ホームを探す際によくある疑問にお答えします。島ならではの事情や、多くの人が抱く共通の不安を解消していきましょう。
元町・岡田・野増など、島のどこに住んでいても申込条件は同じですか?
はい、同じです。大島町内に住民票があれば、元町、岡田、野増、差木地、波浮港など、どの地区にお住まいでも、申し込みの条件や入所の優先順位において有利・不利が生じることはありません。入所の優先順位は、前述の通り、介護の必要性や緊急性によって公平に判断されます。安心して、お住まいの地域に関わらず申し込みを検討してください。
家族が島外に住んでいますが、面会や緊急時の対応はどうなりますか?
ご家族が島外にお住まいの場合、面会の頻度や緊急時の駆けつけに時間がかかるという現実があります。この点は、入所申し込みの際に、施設側へ伝えて相談しておくことが非常に重要です。
施設側も島の事情は理解しているため、緊急時の連絡体制や、キーパーソンとなる親族との連携方法などを具体的に確認し、双方で納得できる形を取り決めておく必要があります。
待機期間はどのくらいですか?最新の状況を確認する方法
待機期間は、施設のベッドの空き状況と、待機している方の緊急度によって常に変動するため、「約〇年待ちです」と断言することは困難です。
最新の待機者数や、おおよその見通しを知るためには、「特別養護老人ホーム 大島老人ホーム」へ直接問い合わせるのが最も確実な方法。定期的に状況を確認しながら、待機期間中に利用する在宅サービスをケアマネジャーと相談して計画しておくことが現実的な対応となります。
身元保証人がいない場合や生活保護でも入所できますか?
身元保証人がいないことや、生活保護を受給していることだけを理由に入所を断られることはありません。特養は公共性の高い施設であり、経済状況や身寄りの有無で入所を制限することはできないとされています。
ただし、金銭管理や緊急連絡先の確保は必要。身元保証人がいない場合は、成年後見制度の利用を検討することで、解決策が見つかる場合があります。まずは大島町地域包括支援センターに事情を話してみましょう。
まとめ:大島町の特養探しは、まず地域包括支援センターへの相談から始めましょう

この記事では、大島町唯一の特別養護老人ホーム「大島老人ホーム」を中心に、申し込み方法から町の支援体制までを詳しく解説しました。
介護の悩みや手続きの第一歩は、「大島町地域包括支援センター」への相談から始めるのが最適です。大島町には地域全体で高齢者を支える温かい体制が整っています。1人で抱え込まず、専門窓口に相談しながら、最適な選択をしてください。
参考元:厚生労働省 介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、どんなサービスがあるの? – 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、東京都 介護事業所・生活関連情報検索「大島老人ホーム」、大島町 社会福祉法人椿の里介護老人福祉施設






