2025年11月11日、小林製薬株式会社は「介護現場のニオイに関する実態調査」を実施し、その結果を公表しました。調査では、介護者・被介護者いずれも過半数が“ニオイ”によってストレスを感じていることが示されています。介護現場の課題として従来から語られてきた「きつい・汚い・危険」の“3K”に、新たに「くさい」という“第4のK”が加わりつつあるようです。
半数以上が“ニオイ”でストレス:指摘できない「気まずさ」も
調査によると、介護者の64%、被介護者の52%がニオイによるストレスを感じていると回答。
特に気になるニオイは「尿臭」「便臭」「体臭」が上位を占め、介護者・被介護者の両方に共通していました。一方で、良好な関係を築いている場合でもニオイの指摘は難しく、「掃除や換気などで対応する」といった間接的な対処が多いのが現状です。
「言いづらい」「聞きづらい」というセンシティブな問題が、現場でのモヤモヤや心理的負担を生んでいることがうかがえます。
「感謝」や「交流」が支える介護現場:その裏にある“優しさ”
介護者のやりがいとしては「感謝の言葉や笑顔をもらうとき」「社会貢献を実感するとき」が上位に。一方、被介護者の楽しみには「介護者との会話」「支援を受けられる安心感」などが挙がりました。
ニオイの問題の裏側には、互いを思いやる人間関係や、遠慮の気持ちがあることが見て取れます。人間同士の関係が密な環境だからこそ、臭気のようなデリケートなテーマは言葉にしにくい現実があります。
ニオイ対策は「環境ケア」の一部へ:今後の課題と展望
日本介護協会の平栗潤一理事長は、「ニオイ問題は離職にもつながりかねない深刻な課題」とコメント。介護用品や消臭剤の活用は、単に快適さを高めるだけでなく、職場の人間関係や定着率の改善にもつながる可能性があるとしています。
介護の現場では、身体的ケアに加えて環境ケア・心理的ケアも重要です。“ニオイ”という見過ごされがちなテーマに目を向けることが、介護者・被介護者双方が安心して過ごせる現場づくりへの第一歩となるでしょう。
参照元:プレリリース





