2026年2月13日、株式会社NEXERとフジ産業株式会社は、高齢者の食事作りに関する共同調査の結果を発表しました。在宅で高齢の家族に食事を用意する場面では、「食べやすさ」や「健康への配慮」など、普段の料理にはない工夫が求められます。
実施した調査では、高齢者に料理を作る男女の約7割が何らかの配慮をしており、なかでも「塩分」への意識が最も高い実態が明らかになりました。
1.「塩分を控える」が6割超でトップ、食べやすさへの工夫も上位に

調査によると、高齢者に料理を作る男女の69.2%が「気を付けていることがある」と回答しました。
具体的な配慮の内容では「薄味・塩分を控える(63.9%)」が最多で、高血圧予防などを意識して減塩醤油やスパイスを活用する工夫が見られます。
続いて「栄養バランスを意識する(50.6%)」「小さく切る・噛みやすくする(49.4%)」「食材をやわらかく調理する(48.2%)」が上位に並び、咀嚼・嚥下機能の低下に合わせた丁寧な下準備が重視されていることがわかります。
また、3割以上が「誤嚥・のど詰まり防止」を意識しており、片栗粉でとろみをつけるなどの具体的な対策を講じていることも明らかになりました。健康面だけでなく、安全面にも気を配りながら日々の食事を準備している様子がうかがえます。
2.献立は「和食中心」が4割、柔軟に対応する家庭も

高齢者向けの献立については、「和食中心」が40.0%で最多でした。回答者からは「食べ慣れている」「刺激が少ない」「薄味でも美味しい」といった声が多く、身体への優しさと本人の好みの両面から和食が支持されています。
一方で、「特に決まっていない(25.0%)」という回答も多く、本人の食欲や栄養バランスを考慮して洋食や中華などジャンルを問わず柔軟に用意している家庭も少なくありません。「いつも同じ料理だと食欲が減る」という声もあり、飽きのこない献立作りを意識している様子もうかがえます。
3.調理負担の軽減も、持続可能な食事ケアの鍵に
今回の調査からは、家族が手間暇をかけて高齢者の食生活を支えている姿が浮き彫りになりました。しかし「細かく切る」「やわらかく煮込む」といった配慮を毎食続けることは、調理者にとって大きな負担です。
調査のまとめでも、調理負担を軽減しつつ栄養を確保するために、高齢者向けの配食サービスなどを上手に活用することが推奨されています。すべてを手作りで賄おうとするのではなく、外部のサービスや市販の介護食を組み合わせることが、無理なく食事ケアを続けるためのポイントと言えそうです。
編集部より
高齢者の食事で「塩分を控えること」と「食べやすさ」を両立させるのは簡単ではなく、日々の調理には献身的な努力が求められます。
最近では、噛む力に応じた市販の介護食や減塩食品も充実してきました。すべてを自炊で完結させようとせず、こうした市販品やサービスをうまく取り入れて、調理者自身の心のゆとりを保つことが、結果として豊かな食卓を守ることにつながるのではないでしょうか。





