葛飾区でグループホームを検討していると、「月額費用はいくら必要なのか」「うちの親の状態でも受け入れてもらえるのか」「空きのある施設はどこなのか」など、次々と疑問が出てくるものです。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、認知症のある高齢者が1ユニット5〜9人の少人数で共同生活を送りながら、専門スタッフの支援を受けられる地域密着型の介護施設です。葛飾区内には35か所の施設があり、費用やサービス方針は施設ごとに異なるため、初めて調べる方には分かりにくい点が多くあります。
本記事では、葛飾区のグループホームについて、入居条件・費用相場(月額12〜20万円程度)・医療連携体制・施設一覧・申し込みの流れまでを、初めての方にも分かりやすく解説します。
東京都葛飾区のグループホームとは?|認知症対応型共同生活介護

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、認知症のある高齢者が1ユニット5〜9人の少人数で共同生活を送りながら、介護スタッフの支援を受けられる住まいです。
特別養護老人ホームや有料老人ホームとは異なり、家庭的な環境の中で本人のペースに合わせたケアを受けられるのが特徴。調理や掃除などをスタッフと一緒に行いながら、「できること」を活かした暮らしを続けることを目的としています。
目次
入居条件|葛飾区のグループホームを利用できる方とは
葛飾区のグループホームは「地域密着型サービス」のため、入居には以下の条件を満たすことが必要です。
- 認知症の診断を受けていること:医師による診断が必要です
- 要支援2〜要介護5の認定を受けていること:要支援1は対象外です
- 葛飾区内に住民票があること:原則として他の市区町村に住民票がある方は利用できません
入居前には面談があり、認知症の症状や生活の様子、共同生活への適応などが確認されます。深夜の徘徊や大声が続くなど他の入居者への影響が大きい場合は、別のサービスを案内されることもゼロではありません。
入居について不安がある場合は、地域包括支援センターに相談すると、状況に合った施設やサービスを案内してもらえます。
グループホームで提供されるサポート・ケア内容
グループホームでは、認知症のある方が穏やかに暮らせるよう、生活支援・認知症ケア・健康管理などを一体的に提供しています。少人数の家庭的な環境で、一人ひとりに合わせたケアを受けられるのが特徴です。
1.食事・入浴・排せつなど日常生活の支援
食事・入浴・排せつ・着替えなどは、職員が本人の様子を見ながら必要な範囲でサポートします。何でも代わりにやるのではなく、できることは本人に任せる「自立支援」が基本の考え方です。
食事は家庭的な献立が中心。噛む力や飲み込みに不安がある方には個別に調整も可能です。配膳の手伝いなど、日常の役割を持てる工夫もされています。
2.認知症ケアと見守り
少人数制のため、職員が一人ひとりの変化に気づきやすく、その人に合った対応がしやすい環境です。夜間も職員が常駐し、夜中に不安になりやすい方や落ち着かなくなる方にも対応できます。
3.職員体制
日中は入居者3人に対して職員1人以上、夜間はユニットごとに1人以上が配置されています(厚生労働省の基準)。同じ職員が継続して担当することが多く、顔なじみの関係を築きやすいのもポイントです。
4.医療機関との連携
グループホームは医療施設ではありませんが、協力医療機関と連携しており、日々の健康管理や体調急変時の対応が可能です。訪問看護を導入している施設もあり、持病がある方でも生活を続けやすい体制が整っています。
5.個室と共用スペース
居室は原則個室。自分のペースで休める空間があり、使い慣れた家具や小物を持ち込むこともできます。リビングやダイニングは共用で、他の入居者や職員と自然に顔を合わせる機会も。季節のイベントや軽い体操、散歩など、日常にメリハリをつける活動も行われています。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)と他の高齢者向け介護施設の違い
グループホームは地域密着型サービスの「認知症対応型共同生活介護」にあたり、入居できるのは認知症と診断された方のみです。特別養護老人ホームや有料老人ホームとは、入居条件・生活スタイル・費用のしくみに違いがあります。
特別養護老人ホームとの比較
特別養護老人ホームは要介護3以上の方を対象としており、認知症かどうかに関係なく入所可能です。入居定員が数十名から100名を超える大規模施設が中心で、少人数で家庭的な雰囲気のグループホームとは施設の性格が異なります。
費用は特別養護老人ホームの方が低めに抑えられる傾向があり、収入に応じた負担軽減の制度も活用できます。一方で希望者が多く、入所までに数か月から数年待つケースも少なくありません。
グループホームは介護度が軽い時期から利用でき、認知症ケアに特化した環境のもとで一人ひとりに合わせた対応を受けやすいのが強みです。
| 項目 | グループホーム | 特別養護老人ホーム |
|---|---|---|
| 対象 | 認知症のある方(要支援2〜) | 要介護3以上 |
| 規模 | 1ユニット5〜9名 | 数十名〜100名以上 |
| 費用 | 月額12〜20万円程度 | 月額8〜15万円程度 |
| 待機 | 比較的少ない | 長期化しやすい |
有料老人ホームとの比較
有料老人ホームには介護付や住宅型などのタイプがあり、施設によってサービス内容や料金は大きく異なります。入居時に数百万円の一時金が必要な施設もあれば、月額費用だけで入居できる施設もあり、選択肢が豊富な分、施設選びに手間がかかりやすいのが特徴です。
グループホームは料金体系が比較的わかりやすく、入居一時金がかからない、またはわずかな金額で済む施設が多い傾向にあります。
また、有料老人ホームには認知症の方の受け入れを制限している施設もあるため、認知症ケアを重視する場合はグループホームの方が探しやすいでしょう。
介護老人保健施設(老健)との比較
介護老人保健施設は、退院後に自宅へ戻ることを目標としてリハビリに取り組む中間的な施設です。医師や看護師、理学療法士などの専門職が常駐しており、医療面のサポートが手厚い反面、入所できる期間は原則として3〜6か月程度に限定されています。
グループホームは在宅復帰を前提としておらず、長期間にわたって生活の拠点として暮らし続けることが可能です。本格的なリハビリ体制は整っていませんが、日々の暮らしの中で役割を担いながら落ち着いた生活を送りたい方に向いています。
東京都葛飾区のグループホーム(認知症対応型共同生活介護)情報

葛飾区内には35か所のグループホームがあることをご存知でしょうか。以下では、区内のグループホーム情報を一部ご紹介します。(2026年1月時点の情報です)
グループホームみやびの里亀有
| 所在地 | 東京都葛飾区亀有4丁目2番14号 |
| 電話番号 | 03-5629-0381 |
愛・グループホーム東金町
| 所在地 | 東京都葛飾区東金町5丁目34番7号 |
| 電話番号 | 03-5876-6917 |
おいちゃん・おばちゃん
| 所在地 | 東京都葛飾区柴又5丁目30番10号 |
| 電話番号 | 03-3672-3120 |
セントケアホームお花茶屋
| 所在地 | 東京都葛飾区宝町2丁目11番18号 |
| 電話番号 | 03-5671-1022 |
コンフォートフィオーレ堀切
| 所在地 | 東京都葛飾区堀切7丁目17番10号 |
| 電話番号 | 03-6662-5667 |
※その他の各事業所(グループホーム)情報や空き状況については、葛飾区公式サイトをご確認ください。
葛飾区のグループホームにかかる費用
グループホームの毎月の費用は、大きく「介護保険の自己負担分」と「生活にかかる実費」の2種類です。それぞれの内訳を把握しておくと、入居後の家計をイメージしやすくなります。
介護サービス費の自己負担(1日あたり)
グループホームで受ける介護サービスには、要介護度に応じた費用がかかります。以下は2ユニット以上の施設における1日あたりの目安です。
| 要介護状態区分 | サービス費 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
|---|---|---|---|---|
| 要支援2 | 8,164円 | 817円 | 1,633円 | 2,450円 |
| 要介護1 | 8,207円 | 821円 | 1,642円 | 2,463円 |
| 要介護2 | 8,589円 | 859円 | 1,718円 | 2,577円 |
| 要介護3 | 8,850円 | 885円 | 1,770円 | 2,655円 |
| 要介護4 | 9,025円 | 903円 | 1,805円 | 2,708円 |
| 要介護5 | 9,210円 | 921円 | 1,842円 | 2,763円 |
※上記は基本サービス費の目安です。処遇改善加算などが加わると、実際の請求額は変動します。
1カ月の介護サービス費はいくら?
月額は「1日あたりの金額 × 日数」で算出します。要介護3・1割負担なら、885円×30日=約26,550円が目安です。
ただし、これは介護サービス費だけの金額。居住費や食費などは別途かかります。
毎月かかる生活費(実費)
介護保険の対象外となる費用は、全額自己負担です。
- 居住費(家賃)
- 食費
- 光熱水費
- 日用品費(おむつ代など)
- 管理費・共益費
施設によって金額設定が異なるため、パンフレットや見学時に必ず確認しましょう。
状況に応じてかかる費用
入居後、以下のような費用が発生することもあります。
- 医療費(通院・処方薬など/医療保険で1〜3割負担)
- 理美容代
- レクリエーションや外出時の交通費
見学時にチェックしたいポイント
費用面で後悔しないために、見学では次の点を確認しておくと安心です。
- 月額総額(居住費+食費+管理費など込みの金額)
- 加算の有無(処遇改善加算や医療連携体制加算など)
- 医療費・日用品費の目安
「毎月トータルでいくらかかりますか?」とストレートに聞いてしまうのが1番確実です。
葛飾区で利用できる費用の軽減制度

グループホームでは、介護保険の自己負担分のほか、家賃・食費・光熱費などの実費負担が発生します。ただし、所得や世帯状況に応じて負担を抑えられる制度がいくつかあります。
高額介護サービス費
介護サービスの自己負担額が月の上限を超えた場合、超えた分があとから支給される制度です。グループホームの利用も対象で、所得区分に応じて上限額が決まっています。なお、介護保険料を2年以上滞納して給付制限を受けている方は対象外です。
高額医療・高額介護合算制度
医療費と介護費の年間合計額に上限を設ける制度です。通院が多い方や医療費がかさみやすい世帯にとって、年間を通じた負担を抑える手段になります。
生活保護を受給している方への支援
生活保護受給者は、介護サービス費の自己負担が原則かかりません。グループホーム利用時の家賃や食費の扱いは個別の状況により異なるため、担当ケースワーカーにご確認ください。
相談窓口
制度の対象になるかは世帯の収入や状況によって異なります。迷ったときは、以下の窓口で確認できます。
- 高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)
- 葛飾区役所 介護保険課 管理係(電話:03-5654-8443)
費用面で不安がある方は、早めに相談しておくと安心です。
申し込みの流れ|相談から入居までのステップ
グループホームへの入居には、いくつかの段階を経る必要があります。相談窓口への問い合わせから始まり、介護認定の取得、施設の選定、そして契約へと進む流れです。以下では、葛飾区でグループホームに入居するまでの流れを順を追ってご紹介します。
ステップ1:高齢者総合相談センターに相談する
グループホームへの入居を考え始めたら、最初の相談先として高齢者総合相談センターを訪ねましょう。葛飾区内には各地域に高齢者総合相談センターが設置されており、介護サービス全般の相談を無料で受け付けています。
入居条件の確認や施設の情報提供、費用負担を軽減する制度の案内など、幅広いサポートを受けられます。「どの施設を選べばよいか分からない」という段階でも、気軽に足を運べる窓口です。
ステップ2:介護認定を受ける
グループホームは介護保険の地域密着型サービスに該当するため、入居には要支援2または要介護1〜5の認定が求められます。加えて、認知症の診断を受けていることも入居条件です。
まだ認定を受けていない場合は、高齢者総合相談センターか葛飾区の介護保険課で申請を行いましょう。
認定までの主な流れ
- 区役所介護保険課、健康部(保健所)・各保健センターの窓口で認定申請を提出
- 認定調査員が自宅を訪問し、心身の状態を確認
- 主治医が意見書を作成
- 介護認定審査会で審査・判定
- 認定結果が通知される
結果が届くまでおおむね30日ほどかかるため、余裕をもって申請することをおすすめします。
申請時に用意する主な書類
- 介護保険被保険者証
- 医療保険証(40〜64歳の第2号被保険者の場合)
- マイナンバーカードまたは通知カード
- 本人確認書類(運転免許証・健康保険証など)
ステップ3:施設へ問い合わせる
介護認定の結果を受け取ったら、気になるグループホームに連絡してみましょう。グループホームは地域密着型サービスであるため、原則として葛飾区内に住民票を置いている方が入居対象となります。
空室の有無や待機人数、毎月の費用目安などを事前に把握しておくと、複数の施設を比較しやすくなります。
ステップ4:施設を見学する
入居先を選ぶにあたって、現地を訪れて雰囲気を確認することは大切です。見学の際は、以下の点に注目してみてください。
- 居室の広さ・設備・清掃状況
- 共用スペースの使い勝手や動線
- 提供される食事の内容
- スタッフの接し方や施設全体の雰囲気
- 医療機関との連携体制
- 基本料金に含まれないオプション費用
入居者の様子や職員とのやり取りを観察しながら、実際の生活をイメージしてみると判断しやすくなります。見学時に、本人の生活歴や現在の状態についてヒアリングが行われる場合もあります。
ステップ5:入居を申し込む
入居したい施設が決まったら、申込書と必要書類を提出してください。施設によって求められる書類は異なりますが、一般的には次のようなものが必要です。
- 介護保険被保険者証
- 認知症の診断書または主治医意見書
- 施設所定の入居申込書
ステップ6:面談・入居判定を受ける
申込書類の提出後、施設側で受け入れ可否の検討が行われます。本人や家族との面談を通じて、日常生活での介助内容や医療上の留意点などを確認するのが一般的です。
グループホームは少人数での共同生活が基本となるため、本人が生活に馴染めるか、施設側のケア体制で十分に対応できるかといった点が判断のポイントになります。
ステップ7:契約を結び、入居を開始する
入居が認められたら、重要事項説明書と契約書の内容を十分に確認してから署名・捺印を行います。月額費用の内訳や退去条件など、不明点があればこの段階で解消しておきましょう。
契約が完了したら入居日を調整し、必要な持ち物を揃えて新しい生活のスタートです。入居後は施設のケアマネジャーがケアプランを作成し、本人の状態に合わせて支援内容を見直していきます。
初めてのグループホーム選びQ&A

グループホームについて調べ始めると、仕組みや費用、医療対応など、分かりにくい点が多く出てきます。以下では、葛飾区でグループホームを探している方から特によく寄せられる質問をまとめました。
Q.認知症でも入居できますか?
A.認知症の診断を受けていることがグループホーム入居の必須条件です。
グループホームは認知症の方を対象とした施設のため、医師による正式な診断が必要です。認知症の種類(アルツハイマー型・脳血管性・レビー小体型など)は問いません。
Q.入居の申込みはどうすればいいですか?
A.高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)への相談から始め、見学・面談を経て契約へと進みます。
一般的な流れは、①相談→②施設のピックアップ→③見学・面談→④入居判定→⑤契約です。葛飾区の公式サイトでは空室状況が毎月更新されているため、候補探しに役立ちます。
Q.医療行為が必要な場合でも入居できますか?
A.軽度の医療対応であれば入居可能な施設が多いですが、高度な医療処置が必要な場合は受け入れが難しいのが一般的です。
軽度の吸引や皮膚処置、インスリン注射の見守りなどは対応可能な施設があります。一方、人工呼吸器や中心静脈栄養(IVH)などは難しいケースがほとんどです。事前に施設へ確認しましょう。
Q.家族が面会することはできますか?
A.多くのグループホームでは予約制で家族の面会を受け付けています。
面会時間や条件は施設ごとに異なりますが、基本的に家族の訪問は歓迎されています。詳しいルールは各施設へお問い合わせください。
Q.入居後に状態が変わっても、そのまま暮らせますか?
A.認知症の進行には対応できますが、医療依存度が大きく高まった場合は住み替えを検討することがあります。
症状の進行に合わせたケアプランの見直しは行われます。ただし、常時医療的支援が必要になった場合や共同生活が困難になった場合は、別の施設への移行を検討するケースもゼロではありません。
葛飾区で納得のいくグループホームを選ぶために
葛飾区内には35か所のグループホームがあり、認知症ケアに力を入れている施設、アットホームな雰囲気を大切にしている施設など、それぞれに特色があります。
パンフレットや情報だけでは分かりにくくても、実際に足を運んでみると「ここなら安心できそう」「少しイメージと違った」といった感覚がつかめることも多いものです。候補が絞れてきたら、ぜひ見学で空気感を確かめてみてください。
施設探しに迷ったときは、高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)やケアマネジャーへの相談がおすすめです。空き状況の確認から施設ごとの特徴の整理まで、専門職の視点でサポートしてもらえるため、ご家族の負担を大きく減らせます。
すべてを自分たちだけで調べようとせず、周囲の力を借りながら、ご本人に合った住まいをじっくり探していきましょう。焦らず、一歩ずつ進めていくことが大切です。
参照元:厚生労働省 認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)、葛飾区 介護保険制度と高齢者保健福祉サービスのご案内、認知症高齢者グループホームの空き情報、介護保険サービスの利用方法、地域密着型サービス、高齢者総合相談センター(地域包括支援センター)について、令和7(2025)年度版 介護保険制度と高齢者保健福祉サービスのご案内






