介護職の約4割が職場に不満 “社会貢献志向”とのギャップ浮き彫りに

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2026年3月31日、株式会社エス・エム・エスは、介護従事者を対象とした働き方実態調査の結果を公表しました。

調査では、介護業界に興味を持ったきっかけの1位が「社会貢献」である一方、44.9%が現在の職場に不満と回答するなど、理想と現実のギャップが見られる結果となっているようです。人材定着への影響も懸念されます。

満足度が高いほど“働き続けたい”意欲も高い傾向に

「介護業界に興味を持ったきっかけ(複数選択可)(n=570)」の回答割合を示す横棒グラフです。

最も割合が高かった上位3つの回答が、赤枠で大きく囲まれて強調されています。1位が「人や社会の役に立つ仕事だと思ったから(19.5%)」、2位が「働きがい・やりがいのある仕事だと感じたから(17.7%)」、3位が「介護・福祉の資格や専門性を身につけたいと思ったから(15.3%)」という結果になっています。介護職を志す人の多くが、社会貢献や自己成長という前向きな動機を重視して業界に飛び込んできていることがわかるグラフです。

介護職を志した理由として、「人や社会の役に立つ仕事だと思ったから」が最多となり、やりがいや意義を重視する傾向が見られました。

「『勤務先の満足度』と、『現在の職場で今後も働きたいと思いますか』のクロス集計(n=570)」を示す帯グラフです。

勤務先に「満足」している層は、「とてもそう思う(81.1%)」「ややそう思う(13.5%)」を合わせて90%以上が継続して働くことを強く希望しています。対照的に、「不満」を抱える層では「まったくそう思わない」が68.3%、「あまりそう思わない」が22.8%にのぼり、職場への満足度や納得感が、スタッフの定着率(離職防止)に直結することが如実に表れている非常に重要なデータです。

一方で、勤務先に「満足」と回答した人の9割以上が継続意向を示すのに対し、「不満」と感じている人の約9割は勤続意欲が低い結果となっています。

「現職における以下の項目についての満足度を教えてください。(n=570)」という設問に対する結果が、横向きの帯グラフ(100%積み上げ棒グラフ)で細かく示されています。

グラフの上部には、満足度が高い項目として「患者・利用者との関係」「同僚との関係」「休日休暇の希望考慮」の3項目が赤枠で囲まれて強調されています。反対に、グラフの下部には不満の割合が高い項目として「院内/施設内の設備(託児所、休憩室など)」「各種手当の充実」などが同じく赤枠で囲まれており、人間関係の良さに救われている一方で、待遇や労働環境への不満が現場の課題となっていることが浮き彫りになるデータです。

満足度が高い項目は「患者・利用者との関係」や「同僚との関係」など人間関係が中心でした。一方、「人員配置」や「手当」「設備」など労働環境に関する評価は低く、現場の負担感が反映されているようです。

カギは“納得感のある運営”と初期支援

「現職に入職した時のサポート体制は十分であったか」の円グラフ画像。必要なサポートがあった層が合計で約63%、不十分または無かったと感じた層が合計で約36%を占めることを示している。

「施設方針」や「評価制度」、「管理職のマネジメント」などは満足度が低く、総合満足度への影響が大きい項目とされています。

また、入職時のサポートは約6割が十分と回答する一方、4割近くが不十分と感じており、支援体制の差も課題といえそうです。

編集部より

今回の結果から、社会貢献ややりがいを動機に入職する人が多い一方で、職場環境とのギャップが生じている様子が見て取れます。ただし、本調査は特定サービス利用者を対象としており、業界全体の傾向をそのまま示すものではありません。

それでも、満足度と定着意欲の関係は重要な示唆といえます。評価制度やマネジメントの透明性、入職初期の支援体制といった運営面の質が、今後の人材定着に影響すると考えられます。

参照元:プレスリリース

ススメちゃん右

執筆者紹介

介護の不安を「安心」に変える情報サイト 介護のススメ編集部
ケアマネジャーや社会福祉士など、介護現場の最前線を知る専門家チームが監修・執筆しています。40代から始まる親の介護や、仕事との両立、介護保険制度の複雑な仕組みを、どこよりも分かりやすく、正確に解説。介護に携わるすべての方の「今、知りたい」に寄り添った解決策をお届けします。

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