【5/16追記】最新情報を反映しました。
介護保険制度における福祉用具購入費の支給では、通常利用者が一旦全額を立て替えることが必要です。
しかし、東京都葛飾区では利用者の経済的負担を軽減する「福祉用具購入費受領委任払い制度」を導入し、協定締結事業者を利用することで、利用者は原則として自己負担分(1割〜3割)のみの支払いで福祉用具を購入できます。
この記事では、制度の詳細と活用方法について解説します。
目次
この記事でわかること
- 葛飾区の福祉用具購入費受領委任払い制度の仕組みと、利用者の自己負担が1割〜3割で済む理由
- 事業者が協定を締結するために必要な書類や手続きの流れと留意点
- 支給限度基準額(年間10万円)や協定締結事業者一覧の確認方法
利用者の負担軽減を図る制度が充実
介護保険制度では、福祉用具を購入した場合、通常利用者が一旦全額を支払い、後日払い戻しを受ける「償還払い」が基本です。
しかし、一時的とはいえ全額負担は利用者にとって大きな負担となるケースも少なくありません。
葛飾区では、この課題を解決するため「福祉用具購入費受領委任払い制度」を導入しています。
この制度は、区と福祉用具事業者が協定を締結することで、利用者が自己負担分のみを支払えばよい仕組みです。保険給付分は区から直接事業者に支払われるため、利用者の一時的な経済負担の軽減につながります。
事業者との協定締結が必要
制度を利用するためには、福祉用具事業者が葛飾区との協定を事前に締結することが必要です。
協定締結には、協定書や届出書、営業概要申告書、口座振替依頼書などの書類提出が必要で、手続きには概ね10日から2週間程度を要します。
注意すべき点として、以下が挙げられます。
- 区は特定の協定事業者との契約を推奨するものではない
- 協定対象は都道府県知事の指定を受けた個人・法人事業者に限られる
- 組合や団体は対象外
- 協定内容に変更が生じた場合は速やかに届出が必要
利用者にとってのメリット
この制度により、腰掛便座や入浴補助用具、簡易浴槽などの特定福祉用具を購入する際の負担が軽減されることがメリットです。
なお、特定福祉用具購入費の支給限度基準額は、被保険者1人につき各年度10万円までとなっています。
ケアマネジャーは、利用者が福祉用具購入を検討している際には、この制度の存在を案内し、協定を締結している事業者の情報提供を行うことで、利用者の経済的負担軽減に貢献できるでしょう。
なお、葛飾区では協定締結事業者の一覧をエリア別(葛飾区、足立区、江戸川区墨田・江東区、都内他地区、都外)に公開しており、利用者が事業者を選択する際の参考にできます。⇒詳しくはこちらもご確認ください。(令和8年4月30日時点の情報です)
制度の詳細については、葛飾区が提供する「介護保険福祉用具購入の手引き」を必ず確認し、適切な手続きを行うことが重要です。
参照元:葛飾区 介護保険 福祉用具購入費受領委任払い制度について

執筆者紹介
介護現場の「伴走者」。豊富な相談実績から、最適な選択肢を提案します。
介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)での相談援助職を経て、現在は多角的な視点から介護支援を行う。社会福祉士・精神保健福祉士・ケアマネジャーの3つの資格を保持し、制度の裏側から現場のリアルまでを熟知。これまで数多くの家族の悩みに向き合ってきた経験から、読者の「今、どうすればいい?」に対する的確な解決策を提示します。





