絆と課題が隣り合わせの訪問現場。「仕事が好き」な人ほど、より良い働き方を求める傾向

絆と課題が隣り合わせの訪問現場。「仕事が好き」な人ほど、より良い働き方を求める傾向を表す画像

2026年3月18日、訪問型支援サービスに特化したシフト・労務管理システムを展開する株式会社PROCANが展開する「プロキャス訪問サービス」は、訪問介護・看護スタッフとして働く20歳以上の男女139人を対象に意識調査を実施し、その結果を公表しました。

調査では、約7割のスタッフが「仕事が好き」と回答する一方で、仕事への愛着が強い人ほど労働環境の改善を熱望しているという、現場の切実な思いが明らかになりました。

1.高いやりがいを支えるのは「直接の感謝」

訪問サービスに従事するスタッフの多くが、利用者との一対一の関わりの中に深い喜びを見出しています。

7割が「仕事が好き」と回答

現在の仕事について、69.1%が「好き(とても好き・どちらかといえば好きの合算)」と回答しました。身体的な負担が大きい職種でありながら、高い職業満足度を維持している実態がうかがえます。

やりがいの原動力は「ありがとう」

訪問介護スタッフが現在の仕事で魅力だと感じる点の横棒グラフ。上位は「直接『ありがとう』と言われる(59.0%)」「生活を支えていると実感できる(55.4%)」「自分のペースで働きやすい(52.5%)」。

魅力に感じる点の1位は「利用者や家族から直接『ありがとう』と言われる(59.0%)」でした。

次いで「生活を支えている実感(55.4%)」が挙がり、個人の暮らしに深く伴走する訪問ならではのやりがいが、スタッフの支えとなっています。

2.「好きだからこそ、改善したい」前向きな意欲

一方で、労働環境については「現状のまま」ではなく、継続のためのアップデートを望む声が目立ちました。

満足度が高い人ほど改善を望む

「労働環境を強く改善したい」と回答した人のうち、68.3%が「仕事がとても好き」と回答しました。

不満からくる「辞めたい」という意識ではなく、「良い仕事だからこそ、無理なく続けられる環境にしたい」という前向きな改善意欲が背景にあります。

具体的な改善希望:給与・移動時間・人手不足

具体的な課題としては、「給与や手当が仕事量に見合わない(61.9%)」のほか、訪問特有の「移動・待機時間の負担(57.1%)」や「人手不足(56.2%)」が上位に挙がりました。

3.環境整備が「採用・定着」の鍵に

働きやすさが整うことで、業界全体の人材難を解消できる可能性も示唆されています。

訪問介護スタッフへのアンケート結果。「仕事を他の人にも勧めたい」が51.8%に対し、「働き方や仕組みが整えば勧めやすくなると思う」が78.4%へと26.6ポイント増加していることを示す2つの円グラフ。

仕事を勧めやすくなる

現状でこの仕事を他人に「勧めたい」人は51.8%ですが、働き方の仕組みが整えば、78.4%が「勧めやすくなる」と回答。環境整備により、紹介を通じた採用の広がりが期待できます。

理想の上司像

現場スタッフが求めるのは「困ったときにすぐ相談できる(56.1%)」上司です。1人で現場に向かう不安を理解し、トラブル時に一緒に考えてくれるマネジメントが求められています。

編集部より

訪問介護・看護は「直行直帰」が多く、孤独を感じやすい働き方です。

今回の調査からは、スタッフが「利用者への貢献」に誇りを持っているからこそ、移動時間の効率化や適切な給与評価といった「バックアップ体制」の強化を切望している姿が見えてきました。

ICTツールなどを活用して事務負担を減らし、スタッフがケアに集中できる環境を作ることは、離職防止だけでなく、新たな担い手を呼び込むための最優先事項といえるでしょう。

参照元:プレスリリース

ススメちゃん右

執筆者紹介

介護の不安を「安心」に変える情報サイト 介護のススメ編集部
ケアマネジャーや社会福祉士など、介護現場の最前線を知る専門家チームが監修・執筆しています。40代から始まる親の介護や、仕事との両立、介護保険制度の複雑な仕組みを、どこよりも分かりやすく、正確に解説。介護に携わるすべての方の「今、知りたい」に寄り添った解決策をお届けします。

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