看護師の半数超が「看護職以外への転職」を検討|AI活用への期待高まる一方、訪問看護への関心低下も

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2026年5月12日、株式会社エス・エム・エスは、「ナース専科 転職」「ナース専科」「ナース専科 就職」を利用している看護師を対象に実施した「看護師の働き方に関する意識調査2026」の結果を公表しました。

調査は2026年2月2日〜2月28日にWebアンケート形式で実施され、回答総数は9,574名。今回は、そのうち就業中と回答した8,190名の集計結果が中心です。

調査では、現職に満足している看護師が61.3%だった一方、56.5%が「看護職以外への転職を考えたことがある」と回答しています。

ただし、看護職を続けると判断した決め手として「待遇面(45.9%)」「資格・専門性(44.9%)」が上位に挙げられており、専門職としての強みが引き留め要因になっている様子もうかがえます。 

また、業務負担軽減に向けてはAIによる看護記録の自動生成などDXへの期待が高く、訪問看護への関心低下も見られました。

相談の場の不足やハラスメントなど、職場環境にも課題 

円グラフ。『現職への不満・悩みを上司に伝えられる場はあるか』という質問への回答。『不定期にある』が40.3%、『ない』が30.0%、『定期的にある』が29.7%という結果を示している。

今回の調査では、70.3%が「不満や悩みを上司に定期的に伝える場がない」と回答しました。現場で悩みを抱え込みながら働いている人も少なくないようです。

横棒グラフ。『過去1年間において、職場で経験、または見聞きしたハラスメント行為』についての回答。最も多いのが『患者や家族からの暴言・脅迫・威圧的な態度(ペイシェントハラスメント)』で44.5%(赤枠で強調)。次いで『上司・先輩からのパワーハラスメント』33.9%、『患者や家族からの身体的な暴力・暴行』28.8%、『医師や他職種からの威圧的な態度』27.2%と続く。

また、過去1年間でペイシェントハラスメントを経験、または見聞きした人は44.5%にのぼりました。パワーハラスメントも33.9%となっており、精神的負担の大きさがうかがえます。

横棒グラフ。『現在の人事評価制度について、最も納得がいかない・課題だと感じている点』への回答。『特に不満はない(納得している)』が19.1%である一方、不満点として『評価結果が給与や賞与に十分に反映されていない』20.0%、『評価基準が曖昧』17.7%、『評価制度自体が存在しない、機能していない』16.0%、『評価者によってバラつきや好き嫌いがある』14.6%などが挙げられている。不満を挙げた項目全体が赤枠で囲まれている。

人事評価についても、「給与や賞与に十分反映されていない」と感じる人が最多となり、「特に不満はない」と回答した割合は2割未満でした。

AI活用への期待感も

横棒グラフ。『今後、看護職の業務負担・事務作業負担軽減に向けて導入を期待しているDX(デジタル技術)について』の回答。上位3つは、『AIによる看護記録の自動生成機能・文章要約』31.8%、『委員会や打ち合わせの議事録要約』31.6%、『タブレットやスマホなどモバイル端末からの記録』30.1%。上位2つのAIによる要約機能が赤枠で強調されている。

業務負担軽減に向けて期待するDXツールでは、「AIによる看護記録の自動生成・文章要約」が31.8%で最多となりました。

横棒グラフ。『ICT機器(電子カルテなど)の看護記録の作成・管理についてネガティブに感じたことを教えてください』という質問への回答。多い順に『ICT機器にトラブルやエラーが発生し、対応に時間がかかる』46.2%、『ICT機器が分かりづらい、使いにくい』28.4%、『ネガティブに感じたことはない』25.8%、『ICT機器の操作や機能に関するサポートが少ない』20.6%と続く。『ネガティブに感じたことはない』と、5.1%の『ICT機器を使用しているが紙の方が慣れていて使いやすい』が赤枠で強調されている。

また、「紙の方が使いやすい」と回答した人は5.1%にとどまり、ICT化への抵抗感は比較的低い傾向です。

一方で、ICT機器の活用について「ネガティブに感じたことはない」と答えた人は25.8%にとどまり、「エラー時の対応に時間がかかる」「使いにくい」といった不満を感じている人も少なくないといった結果となっています。

編集部より

今回の調査では、待遇面だけでなく、相談環境や評価への納得感が離職意向につながっている様子が見えてきます。

また、AI活用への期待が高い一方で、現場では「使いにくさ」への不満も残っているようです。単なるデジタル化ではなく、看護師が利用者と向き合う時間を増やせる仕組みづくりが重要になりそうです。

参照元:プレスリリース

ススメちゃん右

執筆者紹介

介護の不安を「安心」に変える情報サイト 介護のススメ編集部
ケアマネジャーや社会福祉士など、介護現場の最前線を知る専門家チームが監修・執筆しています。40代から始まる親の介護や、仕事との両立、介護保険制度の複雑な仕組みを、どこよりも分かりやすく、正確に解説。介護に携わるすべての方の「今、知りたい」に寄り添った解決策をお届けします。

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