加齢による「聞こえづらさ」は、会話機会の減少や外出控えにつながり、フレイルや認知症リスクを高める要因のひとつとされています。一方で、補聴器は高額になるケースも多く、購入をためらう高齢者も少なくありません。
こうした中、西東京市では、令和8年6月1日から「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」の申請受付を開始します。
本制度では、一定の条件を満たす65歳以上の高齢者を対象に、補聴器本体購入費の2分の1(上限4万円)を補助。聞こえの改善によるコミュニケーション支援や、介護予防・フレイル予防につなげることを目的としています。
本記事では、対象条件や補助内容、申請の流れ、注意点などをわかりやすく整理して解説します。
目次
この記事でわかること
- 西東京市「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」の対象条件と補助金額(最大4万円)
- 申請から補聴器購入・アンケート回答までの具体的な手続きの流れ
- 購入前申請や医師意見書の提出期限など、利用時に注意すべきポイント
西東京市の補聴器購入費補助とは?
本制度は、聞こえに困難を抱える中等度難聴の高齢者を対象に、補聴器購入費の一部を補助する制度です。
対象となるのは、次の条件を満たす方です。
- 市内に住所のある満65歳以上の方で、市民税が非課税の方
- 聴覚障害に係る身体障害者手帳の交付対象となる聴力でない方
- 補聴器相談医による診察の結果、聴力レベルが両側40dB以上であり、身体障害者手帳(聴覚障害)の対象とならない方
- 補聴器相談医による診察の結果、左右いずれかの耳の聴力レベルが40dB未満であっても、補聴器が必要と認められた方
- 補聴器購入後に市が実施するアンケートにご協力いただける方
なお、市民税の確認対象となる年度は、申請時期によって異なります。4月から6月までの申請は前年度、7月から翌年3月までの申請は当該年度の市民税が対象です。
また、課税地が西東京市以外の方は、事前に非課税証明書を取得し、申請時に提出する必要があります。
補助金額と対象機器
補助額は、補聴器本体購入費の2分の1で、上限額は4万円です。
対象となる補聴器は、次の条件を満たすものに限られます。
- 認定補聴器技能者が在籍する補聴器販売店で購入するもの
- 管理医療機器認定を取得したもの
- 補聴器購入費補助の決定通知後に購入したもの
なお、修理費やメンテナンス費、集音器、付属品の購入費用などは補助対象外です。
また、医師の診察料や検査費、文書作成料なども自己負担となります。詳しい費用については、受診予定の医療機関へ事前に確認しておくと安心でしょう。
申請から購入までの流れ
補助を受けるためには、事前申請から医師の診察、補聴器購入後のアンケート回答まで、いくつかの手続きが必要です。
①申請書を提出
高齢者支援課(田無庁舎・保谷庁舎)へ「補聴器購入費補助金申請書」を提出
②市から「医師意見書」が届く
申請内容を確認後、要件を満たした方へおおむね3週間以内に「医師意見書」を送付
③耳鼻咽喉科を受診
「医師意見書」を持参したうえでの、補聴器相談医がいる耳鼻咽喉科の受診
④医師意見書を提出
医師が記入した「医師意見書(検査結果を含む)」を3か月以内に高齢者支援課(田無庁舎・保谷庁舎)へ提出
⑤補助決定通知が届く
おおむね3週間以内に「補聴器購入費補助金決定通知書」「医師意見書のコピー」「代理受領に係る支払い請求書兼委任状」「アンケート(返信用封筒含む)」の送付
⑥補聴器を購入
決定日の翌年度末までに、市が推奨する補聴器取り扱い店で補聴器を購入し、補助額を差し引いた金額を支払い。なお、市外の販売店での購入を希望する場合は、事前に高齢者支援課への問合せが必要です。
⑦補聴器の調整・再受診
補聴器の調整および耳鼻咽喉科の再受診
⑧アンケートを返送
補聴器購入から1か月経過後のアンケート返信
「補聴器相談医のいる市内医療機関」や「認定補聴器技能者が在籍する市内販売店」の一覧、事業の詳細については、「高齢者のための補聴器購入費補助~高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業~」のページをご確認ください。
購入前申請や提出期限に注意
西東京市の「高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業」は、補聴器購入時の経済的負担を軽減し、高齢者の社会参加や介護予防を支援する制度です。
一方で、利用には事前申請が必要であり、医師意見書の提出期限や購入期限なども定められています。特に、「補聴器購入費補助金決定通知書」が届く前に購入した場合は補助対象外となるため注意が必要です。
制度の利用を検討している場合は、対象条件や申請手順を事前に確認したうえで、余裕を持って準備を進めることが大切です。
参照元:西東京市 高齢者のための補聴器購入費補助~高齢者聞こえのコミュニケーション支援事業~

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





