高齢化が進む中、高齢者自身が主体となって取り組む介護予防活動や地域の支えあい活動の重要性が高まっています。
特に、地域で継続的に活動する自主グループは、フレイル予防や閉じこもり防止、社会参加の促進などにつながる存在として注目されています。
こうした中、葛飾区では、「介護予防・地域支えあい活動支援事業助成金(前期)」の申請受付を開始しました。
本制度では、シニア団体が自主的に実施する介護予防活動に対し、施設使用料や運営活動費などの一部を助成。地域で活動する団体の継続的な取り組みを支援する内容となっています。
本記事では、対象となる団体や助成内容、申請方法、注意点などをわかりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- 介護予防・地域支えあい活動支援事業助成金(前期)の対象団体と対象活動
- 助成対象となる費用と補助率、補助限度額
- 申請方法・必要書類と会計管理のポイント
介護予防・地域支えあい活動支援事業助成金とは?
本制度は、高齢者が主体となって行う自主的・継続的な介護予防活動を支援するための助成制度です。
対象となるのは、会員自らの健康、身体機能の維持・向上のために、自主的かつ継続的に行う介護予防活動です。
助成対象となる団体
助成対象となるのは、次の条件をすべて満たす団体です。
- 会員が10名以上で、その半数以上の方が60歳以上の葛飾区民である団体
- 葛飾区内に活動拠点がある、自主活動団体および特定非営利活動法人(NPO法人)
- 組織及び運営に関する会則又は規約等を有していること
助成対象となる費用と補助率
| 助成対象経費 | 補助率 |
|---|---|
| 施設使用料 | 全額(10分の10) |
| 器具・機材購入費、運営活動費(広報費・保険料等) | 3分の2 |
補助限度額は1団体あたり10万円で、1団体につき1回限りです(過去に本制度の助成を受けた団体は申請できません)。1,000円未満の端数は切り捨てとなります。
なお、親睦目的の飲食費や交通費など、介護予防事業に該当しない費用は補助対象外です。また、会費などの収入がある場合は、その収入額を差し引いた金額が補助対象となります。
助成額・補助率
補助限度額は1団体あたり最大10万円で、助成を受けられるのは、1団体につき1回限りです。
補助率は以下のとおりです。
| 区分 | 補助率 |
|---|---|
| 施設使用料 | 全額 |
| その他対象経費 | 3分の2 |
なお、助成額の計算では、1,000円未満の端数は切り捨てとなります。
対象外となる活動
次のような活動は補助対象外となります。
- 趣味や文化サークル活動
- 宗教的・政治的な活動
- 公序良俗に反する行為、または違法な行為を伴う活動
- 介護保険法の保険給付に伴う活動
- 他の制度に基づく補助金を受けている活動
- 過去に「介護予防・地域支えあい活動支援事業」の補助金を受けたことがある場合
申請方法と申請期限
申請前には、必ず事前相談が必要です。
窓口または電話で相談したうえで、必要書類を揃えて提出する流れとなります。
- 提出先・お問い合わせ先: 葛飾区シニア活動支援センター内 地域包括ケア担当課 介護予防係
- 電話:03−5698−6202
申請の流れ
- 事前相談
- 申請書類の作成
- 必要書類を持参して提出
- 書類審査
- 交付決定
- 請求書提出
- 助成金交付
- 年度末の実績報告
助成金の支払いタイミング
本制度では、交付決定後に「請求書(第6号様式)」を提出することで助成金の支払いを受けられます。
交付決定後に請求書を提出することで、活動開始前に助成金を受け取れる仕組み(概算払い)です。活動開始時の資金負担を軽減できる点がポイントです。
ただし、年度末には実績報告が必要で、実際の支出額が交付額を下回った場合は差額の返還が求められます。
実際の支出額が予定より少なかった場合などは、助成金の返還が必要になるケースもあるため注意が必要です。
申請期限
申請期限は、令和8年6月3日(水曜日)です。
申請を予定している場合は、早い段階で相談しておくと手続きを進めやすくなります。
申請時に必要な書類
申請時には、以下の書類提出が必要です。
| 必要書類 | 内容 |
|---|---|
| 交付申請書 | 第1号様式 |
| 事業計画書 | 第2号様式 |
| 構成員名簿 | 第3号様式 |
| 収支予算書 | 収入・支出内訳を記載 |
| 事業予定表 | 年間活動予定 |
| 会則・規約 | 団体規約等 |
| 代表者印鑑 | 朱肉を使用する印鑑 |
また、交付決定後の請求時には、団体名義の預金通帳や代表者印鑑も必要になります。
会計管理の体制整備が重要
本制度では、事業終了後に収支決算書を提出する必要があります。
そのため、以下の管理体制を整えておくことが重要です。
- 会計帳簿の記録
- 領収書・レシートの保管
- 通帳の記録管理
特に通帳については、「団体名義」であることが求められます。
また、令和8年4月から令和9年3月までの1年間について、収支を適切に記録・管理できる体制が必要です。
事前相談では、こうした管理体制が整っているかどうかも確認されます。単に書類を揃えるだけでなく、年度末まで継続して適切な会計管理ができるかが重要なポイントとなります。
事前相談と会計管理の準備が申請のポイント
葛飾区の「介護予防・地域支えあい活動支援事業助成金」は、地域で自主的に介護予防活動を行うシニア団体を支援する制度です。
施設使用料だけでなく、広報費や保険料などの運営活動費も補助対象となっており、地域活動を継続するうえで活用しやすい制度と言えるでしょう。
一方で、事前相談が必須となっているほか、団体名義の通帳管理や領収書保管など、会計管理には細かな条件があります。また、過去に本制度を利用した団体は対象外となる点にも注意が必要です。
申請を検討している団体は、活動内容や会計体制を早めに整理したうえで、余裕を持って事前相談を進めることが大切です。
参照元:葛飾区 「介護予防・地域支えあい活動支援事業助成金」(前期)の申請を募集します、提出書類等のご案内、要綱

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





