2026年3月16日、一般社団法人日本クラウド産業協会(ASPIC)が運営する法人向けクラウドサービス紹介サイト「アスピック」は、介護現場における介護記録ソフトの利用状況に関する調査結果を公表しました。
調査では、介護記録ソフトの利用は5割強に達する一方、紙の記録用紙を使う現場も45.7%あり、デジタル化が十分に進んでいるとは言い切れない状況が示されています。導入が進まない理由として「選定や導入を進められる人がいない」が最多となっており、介護DXはツールの有無だけでなく、導入を主導する人材や体制の整備が課題であることがうかがえます。
記録業務のデジタル化は進展も、紙との併用が続く
本調査は2026年3月に全国の介護従事者300人を対象に実施されました。

記録方法はPC49.0%、タブレット30.0%、スマホ14.7%とデジタル機器の活用が進む一方、紙の記録用紙も45.7%と高い割合です。紙とデジタルを併用する現場が多く、完全にデジタルのみで運用しているケースは約5割にとどまっており、完全な移行には至っていない状況が読み取れます。介護記録ソフトの利用は52.0%、未利用は46.0%で、導入は半数程度にとどまっています。
導入を阻む最大の要因は人材不足
介護記録ソフトを利用していない理由では、「選定や導入を進められる人がいない」が50.7%で最も多く、「費用が高いから」の22.2%を上回りました。慢性的な人手不足の中で、ICT導入を担う人材を確保できない実態が背景にあるとみられます。今後は導入後の運用や定着まで見据えた体制づくりが求められるでしょう。
現場に定着するDXに向けて求められる視点
今回の調査結果からは、介護DXが進みつつも、現場では移行途中の段階にあることが示唆されます。今後は機能や価格に加え、導入支援や教育、運用定着まで含めた仕組みが重要になるでしょう。現場の負担を増やさず、いかに実務に根付かせるかが鍵となりそうです。
編集部より
本調査はサービス提供側の視点を含むため解釈には注意が必要ですが、「人材不足」が最大の課題として挙がった点は現場の実情を反映している可能性があります。介護DXは単なるシステム導入ではなく、伴走支援を含めた体制整備が重要な段階に入っているといえるでしょう。
参照元:プレリリース
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