認知症などの症状により、高齢者が外出先から帰宅できなくなるケースは、身近な課題の1つです。
こうした状況に対応するため、中央区では、地域全体で見守りと早期発見を行う「行方不明高齢者等捜索ネットワーク」を整備しています。
本記事では、制度の仕組みや利用条件、協力者としての参加方法まで、初めての方にもわかりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- 中央区の「行方不明高齢者等捜索ネットワーク」は、認知症等で行方不明になった方の情報を協力者にメールやLINEで配信し、早期発見につなげる仕組みである
- 情報掲載の対象は中央区在住・在宅で認知症等により行方不明になった方で、事前の警察相談が必要である
- 「ちゅうおう安全・安心メール」や中央区LINE公式アカウントから協力者として登録でき、日常生活の中での見守りに参加できる
行方不明高齢者等捜索ネットワークとは?|地域で支える見守り体制
「行方不明高齢者等捜索ネットワーク」とは、認知症などの症状により行方不明となった方の特徴や情報を、協力者へメールなどで配信し、早期発見につなげる取り組みです。
行政・警察・地域住民が連携し、広い範囲で情報共有を行うことで、発見までの時間短縮と安全確保を目指します。
情報配信の流れ|発見につながる仕組み
ネットワークは、以下の流れで運用されています。
- 親族などが警察へ相談・届け出
- 中央区へ捜索メールの配信依頼
- 協力者へメールやLINEで情報配信
- 似た方を見かけた場合は警察へ通報
特に重要なのは、親族等による事前の警察相談が必要である点です。これにより、正式な捜索体制のもとで情報が共有されます。
情報掲載の対象となる方|利用できる条件
情報配信を依頼できるのは、以下のすべてに該当する方です。
- 中央区に住所があり、在宅で生活している
- 認知症などの症状により帰宅できず行方不明となった
- 親族等が事前に警察へ相談している
また、掲載依頼ができるのは以下の方です。
- 配偶者
- 親族
- 後見人
制度を利用する際は、事前の警察相談とあわせて、区への連絡が必要になります。
協力者として参加するには?|日常の中でできる見守り
本ネットワークでは、情報を受け取り見守りに協力する「協力者」を募集しています。
協力者の役割は、特別な捜索活動ではなく、日常生活の中で情報を気にかけることです。外出時や移動中などに「似ている方がいないか」を意識するだけでも、大きな支えになります。
登録方法
- 「ちゅうおう安全・安心メール」に登録
- 配信された情報を確認
- 似た方を見かけた場合は警察(110番)へ通報
なお、登録やメール受信にかかる通信費は自己負担となります。
メールの登録方法などの詳細は、「行方不明高齢者等捜索ネットワークチラシ」をご確認ください。
LINEでも情報受信が可能|より手軽に参加できる方法
中央区では、LINE公式アカウントからも情報を受け取ることができます。
受信方法
- 中央区LINE公式アカウントを友だち登録
- 受信設定から「防災・安全」を選択し、配信カテゴリー「お知らせ」を選択
スマートフォンで気軽に情報を確認できるため、幅広い世代の方が参加しやすい仕組みです。
配信される情報の内容|認知症に関する情報も受信可能
本ネットワークでは、行方不明となった方の情報だけでなく、認知症に関する情報も配信されます。見守りに参加しながら、認知症への理解を深められる点も特徴です。
こうした取り組みが、地域で安心して暮らせる環境づくりにつながります。
相談窓口|制度に関する問い合わせ先
制度の詳細や利用については、以下の窓口で相談できます。
- 福祉保健部介護保険課地域支援係
- 所在地:築地一丁目1番1号本庁舎4階
- 電話:03-3546-5695
- FAX:03-3543-0236
地域ぐるみの見守りで安心を支える
認知症による行方不明は、誰にとっても身近なリスクのひとつです。中央区の行方不明高齢者等捜索ネットワークは、家族だけで抱え込まず、地域全体で支える仕組みとして重要な役割を担っています。
制度をあらかじめ理解し、必要に応じて利用や協力者登録を検討することで、安心して暮らせる環境づくりにつながります。
参照元:中央区 行方不明高齢者等捜索ネットワーク、行方不明高齢者等捜索ネットワークチラシ

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





