高額介護サービス費の所得区分を見直しへ|令和8年8月から基準額を82.65万円へ引き上げ

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介護保険サービスでは、1か月の自己負担額が一定の上限を超えた場合、「高額介護サービス費」により超過分が払い戻される仕組みが設けられています。

この制度では、所得区分に応じて負担上限額が定められていますが、その所得区分の判定基準が令和8年8月から見直されることになりました。

厚生労働省は令和8年6月25日付で「介護保険最新情報 Vol.1516」を発出し、「健康保険法施行令等の一部を改正する政令」の公布について通知しました。

今回の改正では、高額介護サービス費の所得区分における基準額が引き上げられるほか、健康保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度などの医療保険制度についても同様の見直しが行われます。

この記事でわかること

  • 高額介護サービス費の所得区分の基準額が80.9万円から82.65万円へ引き上げられること
  • 健康保険や後期高齢者医療制度などの医療保険制度でも同様の見直しが行われること
  • 新しい基準額は令和8年8月1日から施行され、同月以降のサービス利用分から適用されること

高額介護サービス費とは

高額介護サービス費とは、介護保険サービスを利用した際に、1か月の自己負担額が所得区分ごとの負担上限額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。

また、介護予防サービスについても「高額介護予防サービス費」が設けられており、一定額を超えた自己負担分が払い戻される制度です。

所得区分の基準額を82.65万円へ引き上げ

今回の政令改正では、高額介護サービス費および高額介護予防サービス費の所得区分における基準額が、次のとおり見直されます。

項目改正前改正後
所得区分の基準額80.9万円82.65万円

今回の改正により、介護保険法施行令に定められた所得区分の基準額が見直され、令和8年8月から新たな基準が適用されます。

なお、今回の見直しは、令和7年の老齢基礎年金(満額)の支給額が従来の基準額である80.9万円を上回ったことを踏まえ、低所得者の自己負担に影響が生じないよう対応することを目的としたものです。

医療保険制度でも同様の見直しを実施

今回の政令改正は介護保険だけではなく、次の医療保険制度についても同時に改正が行われます。

  • 健康保険
  • 船員保険
  • 国民健康保険
  • 後期高齢者医療制度

医療保険制度では、高額療養費制度の所得区分の基準額が、従来の「80万6,700円」から「82万6,500円」へ引き上げられる改正です。

一方、介護保険では従来「80.9万円」であった基準額が「82万6,500円」となるため、改正後は医療保険・介護保険ともに82万6,500円へ統一されることになります。

医療と介護を合算する制度にも影響

今回の改正は、高額介護サービス費だけに適用されるものではありません。

医療保険と介護保険の自己負担額を合算して負担軽減を受ける「医療と介護の合算制度(介護合算・医療合算)」についても、新しい基準額を用いるよう関係規定が改正されています。

そのため、所得区分の見直しは、高額介護サービス費だけでなく、医療と介護を合わせた自己負担額を算定する制度にも影響する内容です。

施行日は令和8年8月1日

今回の政令は令和8年6月25日に公布され、令和8年8月1日から施行されます。

また、制度を円滑に開始するため、施行日前であっても、市町村などの保険者は新しい基準に基づく認定などの準備行為を行うことができると定められています。

なお、高額介護サービス費については、令和8年8月以降に提供される介護サービス・介護予防サービスから新しい基準が適用され、令和8年7月以前のサービス利用分には従来の基準が適用される仕組みです。

今回の制度改正のポイント

厚生労働省が公表した「介護保険最新情報 Vol.1516」では、高額介護サービス費の所得区分の基準額を80.9万円から82万6,500円へ引き上げる政令改正が通知されました。

また、健康保険や国民健康保険、後期高齢者医療制度などの高額療養費制度についても、同様の見直しが実施されます。

さらに、医療と介護の自己負担を合算する制度についても新しい基準額が適用されるため、利用者だけでなく、介護事業所や自治体の担当者にとっても確認しておきたい制度改正といえるでしょう。

参照元:厚生労働省 健康保険法施行令等の一部を改正する政令の公布について(通知

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