感情に振り回されてしまう…心が疲れたときの向き合い方とリセット術

医療や介護のアイコンが薄く散りばめられた背景に、ひらめき電球を持つ女性キャラクターのイラストと、『ケアマネ相談室 第7回 感情に振り回されてしまう… 心が疲れたときの向き合い方とリセット術』と記載された吊り下げボードが配置されたアイキャッチ画像。

ケアマネジャーの皆さま、日々のお仕事お疲れ様です。現場の“困った”を解決する「ケアマネ相談室」です。

利用者やご家族との関わりの中で、感情が揺さぶられたり仕事のことを家に持ち帰ってしまったり…気づけば心が疲れていると感じることはありませんか?

今回は、「感情コントロール」と「仕事との向き合い方」について、現場経験のあるケアマネがお答えします。

本日のご相談
利用者対応やご家族対応で気持ちが引っ張られてしまい、仕事が終わっても頭から離れません。気づくとプライベートの時間でも考えてしまい、疲れが抜けません。上手く切り替えるにはどうしたらいいでしょうか?

感情が揺れるのは「真剣に向き合っている証拠」

まずお伝えしたいのは、感情が揺れること自体は決して悪いことではないということです。

ケアマネジャーは、利用者の生活や人生に深く関わる仕事です。

  • ご本人の思いとご家族の意向のズレ
  • 制度の限界と現実の板挟み
  • 思うように支援が進まないもどかしさ

こうした場面に向き合う中で、心が動くのは自然なこと。むしろ、「しっかり向き合っている証拠」と言えます。

ただし、その感情を抱え続けてしまうと、心の消耗につながるため、「切り替え方」を持つことが重要です。

現場で使える!感情コントロールの3つのポイント

ここからは感情コントロールの3つのポイントをお伝えしていきます!

①「事実」と「感情」を切り分ける

出来事を振り返るときは、「何が起きたか(事実)」と「どう感じたか(感情)」を分けて考えます。

例えば、

  • 事実:ご家族から強い口調で意見を言われた
  • 感情:責められているように感じてつらかった

このように整理することで、必要以上に自分を責めたり、感情に飲み込まれるのを防ぐことが可能です。

②「自分の役割の範囲」を意識する

ケアマネは“すべてを解決する人”ではありません。

できることは、

  • 適切な情報提供
  • 調整
  • 支援の方向づけ

ここまでです。

結果まで背負いすぎてしまうと、負担が大きくなります。「自分の役割はここまで」と線を引くことは、無責任ではなく、長く働くための大切なスキルです。

「できること」と「できないこと」は必ず存在するので、自分ができる最善を尽くすことが大切になります。

③「仕事の終わりに区切りをつける習慣」を持つ

仕事とプライベートを分けるには、“切り替えの儀式”が有効です。

例えば、

  • 退勤前に「今日やったこと」を3つ書き出す
  • 明日のタスクを簡単にメモする
  • 帰り道で音楽を聴いて気持ちをリセットする

こうした小さな習慣で、「今日はここまで」と頭の中を整理できます。仕事が終わったと分かるような、何か切り替えられる儀式があることで、気持ちだけでなく体も仕事から解放されるようになります。

心が疲れたときのセルフケア

どうしても気持ちが重いときは、無理に頑張りすぎないことも大切です。

  • 信頼できる同僚に話す
  • 一度仕事から離れて休む
  • 「今日はここまでで十分」と自分に声をかける

ケアマネは“人を支える仕事”だからこそ、自分の心を整えることが土台になります。自分の気持ちが安定していないと、人の支援をすることはできません。

まずは自分を大切にして、とにかく1人で抱え込まず、上司や同僚に相談してみるのも大切です。

ケアマネとして長く働くために大切なこと

ケアマネジャーは、感情を使う仕事です。だからこそ、疲れて当然。

大切なのは、「感情をなくすこと」ではなく、“上手く付き合うこと”と“切り替える力”を持つことです。

仕事とプライベートを分けることは、冷たいことではありません。むしろ、長くこの仕事を続けるための大事なセルフマネジメントです。

無理をしすぎず、「自分を守る視点」も大切にしながら、明日からの支援に向き合っていきましょう。

執筆者紹介 花俣

介護現場の「伴走者」。豊富な相談実績から、最適な選択肢を提案します。

介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)での相談援助職を経て、現在は多角的な視点から介護支援を行う。社会福祉士・精神保健福祉士・ケアマネジャーの3つの資格を保持し、制度の裏側から現場のリアルまでを熟知。これまで数多くの家族の悩みに向き合ってきた経験から、読者の「今、どうすればいい?」に対する的確な解決策を提示します。

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