ケアマネジャーの皆さま、日々のお仕事お疲れ様です。現場の“困った”を解決する「ケアマネ相談室」です。
利用者さんとの会話の中で、昔話や世間話がどんどん盛り上がり、気づけばアセスメントの必須項目がまったく進んでいない…そんな経験はありませんか?
利用者さんとの信頼関係づくりのためにも会話は大切ですが、限られた訪問時間の中で必要な情報を聞き取ることもケアマネの重要な役割です。
今回は、利用者さんの話を遮らずに、自然な形で会話をアセスメントの本筋へ戻すコツについて解説します。
大切なのは「話を止める」のではなく「つなげる」こと
利用者さんの昔話や自慢話には、その方の人生や価値観がたくさん詰まっています。
そのため、「そろそろ本題に…」と話を遮ってしまうと、せっかくでき始めた信頼関係が崩れてしまうこともあります。
ポイントは、話を止めるのではなく、会話の中にある“キーワード”を拾ってアセスメントにつなげることです。
昔話や世間話の中にも、身体状況や生活状況につながるヒントはたくさん隠れています。そこをうまく拾いながら、自然に現在の生活の話へ橋渡ししていきましょう。
現場で使える!会話を本筋に戻す3つのテクニック
話を元に戻したい時は以下の点を意識すると良いでしょう。
① まずはしっかり共感する
利用者さんが話している内容には、まずしっかり共感することが大切です。
例えば、
「それはすごいですね」
「長く続けてこられたんですね」
といった言葉を添えることで、「話をちゃんと聞いてもらえている」と感じてもらえます。
共感を挟まずに話題を変えると、「話を切られた」と感じさせてしまうことがあるため注意が必要です。
② 会話の「キーワード」を拾う
利用者さんの話の中には、アセスメントにつながるキーワードが必ずあります。
例えば、
「若い頃はお祭りで神輿を担いでいたんだよ」
という話が出た場合、
「お祭りで神輿を担いでいらっしゃったんですね!すごい体力ですね」
とまず共感します。
そのうえで、
「今は足腰で痛いところはありませんか?」
と自然に現在の身体状況の話へつなげます。
③ 「昔→今」の流れで質問をする
昔話から現在の状況に橋渡しする際は、「昔」と「今」をつなげる形の質問が効果的です。
例えば、
「昔はよく歩いていたんですね。今もお散歩はされていますか?」
「料理がお得意だったんですね。今もご自分で作られていますか?」
このように質問すると、会話の流れを崩さずに、自然に生活状況を確認することができます。
会話そのものも大切なアセスメント
利用者さんの世間話や昔話は、単なる雑談ではなく、その人の人生や大切にしてきた価値観を知る貴重な時間でもあります。
聞いたその日は重要ではない情報だったとしても、日が経ってから「前にこのお話しされていた!」「昔〇〇をされていたから、このような習慣があるのかも?」などと、ふとした瞬間にその内容が繋がることもあります。
大切なのは、雑談を無理に終わらせることではなく、その話の中から生活状況や身体状況の情報につなげていくことです。
会話のキーワードを拾いながら、「昔の話」から「今の生活」へ自然に橋渡しすることを意識してみてください。そうすることで、利用者さんとの信頼関係を保ちながら、必要なアセスメントを進めることができるようになります。
執筆者紹介 花俣
介護現場の「伴走者」。豊富な相談実績から、最適な選択肢を提案します。
介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)での相談援助職を経て、現在は多角的な視点から介護支援を行う。社会福祉士・精神保健福祉士・ケアマネジャーの3つの資格を保持し、制度の裏側から現場のリアルまでを熟知。これまで数多くの家族の悩みに向き合ってきた経験から、読者の「今、どうすればいい?」に対する的確な解決策を提示します。
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