ケアマネジャーの皆さま、日々のお仕事お疲れ様です。現場の“困った”を解決する「ケアマネ相談室」です。
利用者やご家族との関わりの中で、感情が揺さぶられたり、仕事のことを家に持ち帰ってしまったり…気づけば心が疲れていると感じることはありませんか?
今回は、「感情コントロール」と「仕事との向き合い方」について、現場経験のあるケアマネがお答えします。
感情が揺れるのは「真剣に向き合っている証拠」
まずお伝えしたいのは、感情が揺れること自体は決して悪いことではないということです。
ケアマネジャーは、利用者の生活や人生に深く関わる仕事です。
- ご本人の思いとご家族の意向のズレ
- 制度の限界と現実の板挟み
- 思うように支援が進まないもどかしさ
こうした場面に向き合う中で、心が動くのは自然なこと。むしろ、「しっかり向き合っている証拠」と言えます。
ただし、その感情を抱え続けてしまうと、心の消耗につながるため、「切り替え方」を持つことが重要です。
現場で使える!感情コントロールの3つのポイント
ここからは感情コントロールの3つのポイントをお伝えしていきます!
①「事実」と「感情」を切り分ける
出来事を振り返るときは、「何が起きたか(事実)」と「どう感じたか(感情)」を分けて考えます。
例えば、
- 事実:ご家族から強い口調で意見を言われた
- 感情:責められているように感じてつらかった
このように整理することで、必要以上に自分を責めたり、感情に飲み込まれるのを防ぐことが可能です。
②「自分の役割の範囲」を意識する
ケアマネは“すべてを解決する人”ではありません。
できることは、
- 適切な情報提供
- 調整
- 支援の方向づけ
ここまでです。
結果まで背負いすぎてしまうと、負担が大きくなります。「自分の役割はここまで」と線を引くことは、無責任ではなく、長く働くための大切なスキルです。
「できること」と「できないこと」は必ず存在するので、自分ができる最善を尽くすことが大切になります。
③「仕事の終わりに区切りをつける習慣」を持つ
仕事とプライベートを分けるには、“切り替えの儀式”が有効です。
例えば、
- 退勤前に「今日やったこと」を3つ書き出す
- 明日のタスクを簡単にメモする
- 帰り道で音楽を聴いて気持ちをリセットする
こうした小さな習慣で、「今日はここまで」と頭の中を整理できます。仕事が終わったと分かるような、何か切り替えられる儀式があることで、気持ちだけでなく体も仕事から解放されるようになります。
心が疲れたときのセルフケア
どうしても気持ちが重いときは、無理に頑張りすぎないことも大切です。
- 信頼できる同僚に話す
- 一度仕事から離れて休む
- 「今日はここまでで十分」と自分に声をかける
ケアマネは“人を支える仕事”だからこそ、自分の心を整えることが土台になります。自分の気持ちが安定していないと、人の支援をすることはできません。
まずは自分を大切にして、とにかく1人で抱え込まず、上司や同僚に相談してみるのも大切です。
ケアマネとして長く働くために大切なこと
ケアマネジャーは、感情を使う仕事です。だからこそ、疲れて当然。
大切なのは、「感情をなくすこと」ではなく、“上手く付き合うこと”と“切り替える力”を持つことです。
仕事とプライベートを分けることは、冷たいことではありません。むしろ、長くこの仕事を続けるための大事なセルフマネジメントです。
無理をしすぎず、「自分を守る視点」も大切にしながら、明日からの支援に向き合っていきましょう。
執筆者紹介 花俣
介護現場の「伴走者」。豊富な相談実績から、最適な選択肢を提案します。
介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)での相談援助職を経て、現在は多角的な視点から介護支援を行う。社会福祉士・精神保健福祉士・ケアマネジャーの3つの資格を保持し、制度の裏側から現場のリアルまでを熟知。これまで数多くの家族の悩みに向き合ってきた経験から、読者の「今、どうすればいい?」に対する的確な解決策を提示します。
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