板橋区で有料老人ホームの開設を検討している事業者にとって、最新の受付状況や制度の把握は欠かせません。
有料老人ホームの認可・指定は東京都が行っていますが、板橋区内で新規開設を行う場合には、事前に区への相談が必要です。
本記事では、2026年4月(令和8年度)時点の最新情報をもとに、板橋区における有料老人ホーム開設の可否や実務上のポイントを整理して解説します。
目次
この記事でわかること
- 板橋区で令和8年度に介護付き有料老人ホームの新規開設が受け付けられない理由
- 住宅型有料老人ホームの事前相談の受付状況と問い合わせ先
- 東京都の整備枠(総量管理)の仕組みと例外的に相談が可能になるケース
有料老人ホーム開設の基本|東京都の指定と板橋区への事前相談
有料老人ホームの認可・指定は東京都が実施。そのうえで、板橋区内に開設する場合は、東京都への手続きに先立ち、板橋区への事前相談が求められます。
この事前相談では、地域の整備状況や需要とのバランスなどが確認され、開設の可否に影響する重要なプロセスです。
介護付き有料老人ホームは受付停止|令和8年度の対応
板橋区における特定施設入居者生活介護(介護付き有料老人ホーム)の整備状況は、令和7年12月末時点で57施設(定員3,610人)となっています。
同時点の入居率はおおむね8割程度であり、入居者全体に占める区民の割合も約4割にとどまっています。こうした状況から、現時点では施設整備を急ぐ必要性は高くないと判断されている状況です。
さらに、東京都が老人福祉圏域ごとに設定している整備可能定員数(整備枠)についても、令和8年2月1日現在、板橋区を含む区西北部では「介護専用型0」「混合型0」とされており、新たに整備できる枠は設けられていません。
これらの背景を踏まえ、板橋区では令和8年度中、特定施設(介護付き有料老人ホーム)の新規開設に関する事前相談は受け付けない方針としています。
なお、以下のような場合には、例外的に事前相談が可能となる場合があります。
- 令和8年度中に東京都の整備枠に大きな空きが生じた場合
- 既存施設が法人の吸収合併等により再度東京都の指定を受ける際、区への事前相談が必要となる場合
制度の詳細や整備枠の考え方については、東京都の「高齢者保健福祉計画(総量管理)」に基づいて運用されている仕組みです。
住宅型有料老人ホームは引き続き受付中
住宅型有料老人ホームについては、令和8年度中も新規開設に関する事前相談の受付が継続されています。
開設を検討している場合は、事前に板橋区へ相談する必要があります。相談を希望する場合は、以下の所管部署へお問い合わせください。
- 板橋区健康生きがい部介護保険課介護DX推進係
- 電話:03-3579-2357
また、事前相談にあたって必要となる書式や手続きについては、東京都福祉局のホームページで最新の情報を確認しておく必要があります。
必要書類の様式や届出に関する詳細は、「有料老人ホームの届出について」のページをご確認ください。
令和8年度は「供給抑制と選択的整備」のフェーズ
板橋区の有料老人ホーム開設に関する方針は、令和8年度において明確です。介護付き有料老人ホームは、整備状況と整備枠の観点から新規受付が停止されており、供給は抑制されています。
一方で、住宅型有料老人ホームは引き続き相談が可能であり、事業検討の余地が残されています。
本記事の内容は、2026年4月時点の情報に基づくものです。制度や整備枠は今後変更される可能性があるため、最新情報の確認を行いながら、計画を進めていくことが重要となります。
参照元:板橋区 有料老人ホームの開設について、東京都 総量管理(第9期東京都高齢者保健福祉計画における特定施設の取扱い)について、有料老人ホームの届出について

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





