高齢になるにつれて、「最近もの忘れが増えた」「言葉が出にくい」と感じることはありませんか。こうした変化は自然な老化の一部である一方、認知機能の低下のサインである可能性もあります。
葛飾区では、このような状態を「ブレインフレイル」と位置づけ、認知機能の維持・向上に向けた取り組みを進めています。早期の気づきと対応が重要です。
本記事では、ブレインフレイルの基礎知識から予防のポイント、相談先などをわかりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- ブレインフレイルの基礎知識と「もの忘れ」と認知症の違い
- 葛飾区が実施する脳力トレーニングや回想法などの予防事業の内容
- 認知症に関する相談先や健診・支援制度の活用方法
ブレインフレイルとは?身近な変化から理解する
ブレインフレイルとは、加齢や生活習慣などの影響によって、脳の認知機能や精神機能が低下し始めた状態を指します。
具体的には、次のような状態です。
- もの忘れが増える
- 言葉が出にくくなる
- 無気力になる
これらは誰にでも起こり得る変化ですが、早期に気づき対策を取ることで、進行を防ぐことが期待できます。
「もの忘れ」と認知症の違い
ブレインフレイルの段階では、「加齢によるもの忘れ」と「認知症」の違いを理解することが重要です。
加齢によるもの忘れ
- 少し前のことが思い出せないなど、もの忘れを自覚している
- 体験したことの一部を忘れる
- ヒントがあれば思い出せる
- 日常生活に支障はない
認知症の特徴
- もの忘れの自覚がない
- 体験したこと自体を忘れる
- ヒントがあっても思い出せない
- 日常生活に支障がある
ひとつでも当てはまる場合は、かかりつけの医療機関や高齢者総合相談センターへ早めに相談することが大切です。
ブレインフレイル予防のポイント
運動習慣や食生活を整え、脳の血管を若々しく保つことが大切とされています。また、脳の神経ネットワークを強化するために、記憶・思考・想像・注意力を刺激する活動を取り入れましょう。
具体的には、読む・書く・計算・手先を使った活動・コミュニケーションなどがあります。こうした活動を楽しみながら取り組むことで、脳を鍛え、認知機能の活性化につながります。
葛飾区のブレインフレイル予防事業
葛飾区では、認知機能の維持に役立つさまざまな取り組みが行われており、主な内容は次のとおりです。
脳力(のうぢから)トレーニング
理解力・記憶力・判断力を養うプログラムを行い、参加者同士のコミュニケーションを深めながら、楽しく取り組むことで右脳を刺激し、脳の活性化を図るものです。また、生活の改善や地域での社会参加にもつながります。
脳力トレーニングの年間実施予定や詳細については、以下のページをご確認ください。
回想法
回想法は、同年代の仲間とこれまでの体験を語り合い、過去の出来事に思いをめぐらせることで脳を刺激し、活性化を図る取り組みです。昔の思い出を話すことで、認知症予防が期待されます。
回想法の年間実施予定や詳細については、以下のページをご確認ください。
脳力トレーニング・回想法の実施日程や会場などの詳細は、地域包括ケア担当課 介護予防係(電話:03-5698-6202)へお問い合わせください。
認知症予防・早期対応のための支援
葛飾区では、認知症の早期発見・早期対応に向けたさまざまな支援が用意されています。気になる症状がある方や、ご家族の変化に不安を感じている方は、これらの取り組みを活用することで、早めの対応が可能です。
なお、相談や問い合わせは高齢者支援課(電話:03-5654-8597)で受け付けています。
| 支援内容 | 内容 |
|---|---|
| もの忘れ相談会 | もの忘れや認知症に関する相談会の実施。区内各所で開催し、認知症サポート医などによる本人・家族への相談対応。 |
| 認知症普及啓発動画 | 葛飾区医師会と共同で作成した「認知症の人と家族を支える地域であるために」をテーマとした動画の公開。 |
| もの忘れ予防健診 | 区内在住68歳から80歳までの方を対象とした、医師による問診および簡単な検査の実施。対象者には5月下旬に受診券を送付。 |
| 認知症ケアパスの配布 | 認知症に関する相談窓口や、進行状態に応じて利用できる医療・介護・福祉サービスなどをまとめた冊子「ヒトゴトじゃないよ 認知症」の配布。【配布場所】高齢者支援課(区役所2階201番)、高齢者総合相談センター(区内14か所) |
日常の積み重ねが認知機能を守る
ブレインフレイルは、誰にでも起こり得る身近な変化です。しかし、日々の生活習慣や活動の工夫によって、予防や進行の抑制が期待できます。
葛飾区では、講座や自主グループ、相談体制など多様な支援が整っており、早い段階から取り組む環境が用意されています。
「少し気になる」と感じたときこそ行動のタイミングです。地域の支援を上手に活用しながら、自分らしい生活を長く続けていきましょう。
参照元:葛飾区 高齢者のフレイル予防 ブレイン(認知機能・精神機能)フレイル編、脳力トレーニングについて、脳力トレーニングの自主グループを紹介します、回想法について、回想法の自主グループを紹介します

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





