高齢化が進む中で、「最近体力が落ちてきた」「外出の機会が減った」といった変化に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
こうした状態は、健康と要介護の間にある「フレイル」のサインである可能性があります。こうした変化に早めに気づき、対策を始めることが重要です。
国立市では、フレイルの早期発見・予防に向けて、チェック会や講座、地域活動などさまざまな取り組みが行われています。
本記事では、国立市のフレイル予防事業について、内容や参加方法をわかりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- 国立市が実施しているフレイルチェック会の内容や参加方法、開催スケジュールの確認方法
- フレイルサポーターの活動内容や養成講座の受講についての流れ
- スタートアップ講座や地域の体操教室など、目的に合わせて選べるフレイル予防の取り組み
フレイルについて
フレイルとは、加齢に伴い心身の活力が低下した状態のことです。多くの場合、健康な状態から徐々にフレイルの段階を経て、要介護状態へと進行していくとされています。
たとえば、次のような変化はフレイルのサインと考えられます。
- 外出するのが億劫になってきた
- 歩くスピードが以前より遅くなった
- もの忘れが気になるようになった
- 固いものが噛みにくくなった
- 飲み物でむせることが増えた
こうした小さな変化に早めに気づき、適切な予防に取り組むことが重要です。フレイルは対策次第で進行を抑えたり、健康な状態に戻すことが可能とされており、結果として健康寿命の延伸にもつながります。
フレイル予防の3つの柱
フレイル予防には、以下の3つの視点が重要です。
- 栄養(食・口腔機能)
- 運動
- 社会参加
これらはそれぞれ独立したものではなく、相互に影響し合っています。特に、外出や人との交流が減ることで活動量や食欲が低下し、フレイルが進行しやすくなることが指摘されています。
そのため、日常生活の中で「しっかり食べる」「体を動かす」「人と関わる」といったバランスの取れた取り組みが大切です。
フレイルチェック会に参加しませんか?
国立市では、「フレイル予防事業」の一環として、フレイルサポーターによるフレイルチェック会を実施しています。ご自身の健康状態を見直すきっかけとして、気軽に参加できる取り組みです。
※フレイルサポーターとは、フレイル予防事業の運営を担う市民ボランティアです。
※本事業は東京大学と連携して実施されています。
フレイルチェック会の内容
フレイルチェック会は、約90〜120分で構成されており、初めての方でも参加しやすい内容となっています。
主な流れは次のとおりです。
1.受付
フレイルサポーターが笑顔でお迎え
2.導入
フレイルとは?など、なぜチェックをするのかを学ぶ
3.簡易チェック(イレブンチェックなど)
チェックシートにシールを貼って自分の健康状態を確認
4.深掘りチェック(測定)
ふくらはぎの周囲の長さ、手足の筋肉量、握力の測定、片足で立ち上がれるかどうかの確認、滑舌の確認
5.グループワーク
チェックが終了したら、フレイルサポーターと振り返りを行う
6.うちトレ、そとトレの紹介
うちトレ(自宅でできるトレーニング)や、そとトレ(外に出かけるグループ)を紹介
7.終了・お見送り
今後の生活に活かせるヒントを持ち帰ることができます。
対象者
おおむね65歳以上の方であれば、どなたでも参加可能です。現在健康に不安がない方でも、自身の状態を客観的に知る機会として活用できます。
開催スケジュールについて
フレイルチェック会は、市内の公共施設などで年間を通して開催されています。南区公会堂、矢川プラス、北市民プラザ、東福祉館、市役所会議室など、地域ごとに会場が設定されているため、参加しやすい点が特徴です。
申込方法や最新の日程については、市報にて随時案内されています。なお、参加は半年に1回程度の頻度が目安です。
フレイルサポーター活躍中!
国立市では、フレイルチェック会をはじめとした予防事業を支える存在として、「フレイルサポーター」が活躍しています。現在は約50名の市民が参加しており、地域ぐるみで健康づくりを支える体制が整えられています。
フレイルサポーターは、市が実施するフレイル予防事業を運営する市民ボランティアです。活動を通じて参加者の健康を支えるだけでなく、「自分自身も元気になれる」といった声が多く聞かれる点も特徴です。
フレイルサポーターの主な活動内容
フレイルサポーターは、主に次のような役割を担っています。
- フレイルチェック会での測定サポート(握力・滑舌など)
- チェック結果をもとにした簡単なアドバイス
- フレイル予防に関する普及・啓発活動
- 地域イベントや他市の取り組みへの協力
活動頻度は月1〜2回程度、1回あたり約2時間と無理のない範囲で参加できます。
どんな方に向いている?
フレイルサポーターは、特別な資格がなくても始められる地域活動です。
次のような方に適しています。
- 身近な地域活動の情報が欲しい人
- 地域ともっとつながりたい人
- やりがいを感じながら活動を続けたい人
活動を通じて健康に関する知識が身につくだけでなく、市民・行政・専門職とのつながりが広がる点も魅力です。
フレイルサポーターになるには
フレイルサポーターとして活動するためには、「フレイルサポーター養成講座」を受講します。講座は3日間で構成され、フレイルの基礎知識や測定方法などを実践的に学びます。
令和7年度は、5月に3日間の日程で開催され、市内在住・在勤の18歳以上の方が対象です(65歳以上で全日程参加可能な方が優先)。定員は20名程度で、事前申込が必要となります。
また、養成講座修了後には「スキルアップ講座」も実施され、先輩サポーターとの情報交換や活動内容の理解を深める機会が設けられています。
地域の健康づくりに関わりながら、自身の生活もより充実させたい方は、フレイルサポーターとしての活動を検討してみてはいかがでしょうか。
-フレイル?それなあに?-フレイル予防スタートアップ講座
フレイルについて基礎から学びたい方に向けて、国立市では「フレイル予防スタートアップ講座」を開催しています。
本講座では、フレイルサポーターをはじめ、理学療法士や歯科衛生士などの専門職と一緒に、フレイル予防のポイントを学ぶことができます。
日常生活に取り入れやすい内容が中心で、初めての方でも無理なく学べる構成です。
講座概要
- 日時:令和8年4月30日(木)午後1時30分〜3時
- 場所:矢川プラス多目的ルーム
- 対象:フレイル予防に興味のある方
- 定員:50名程度(当日先着順)
- 申込:不要
専門職と市民が一緒に学べる貴重な機会であり、「何から始めればよいかわからない」という方にも適しています。フレイル予防の第一歩として、気軽に参加できる講座です。
地域の会場で気軽に参加!
国立市では、市内のさまざまな地域会場において、フレイルサポーターによるフレイル予防活動が行われています。フレイルチェック会や体操教室などが定期的に開催されており、身近な場所で気軽に参加できる点が特徴です。
会場ごとに開催内容や頻度は異なりますが、いずれも少人数でアットホームな雰囲気の中で実施されています。「大規模な会場は少し不安」という方でも、安心して参加しやすい環境が整っています。
主な地域活動の例
ひらやフレイル予防の会
毎月第4水曜日に開催。フレイルチェック会などを実施
西のフレイルチェック会
6月・9月・12月の第3木曜日に開催。フレイルチェック会などを実施
南区フレイル予防体操の会
毎月第2火曜日に開催。フレイル予防の運動などを実施
※毎月1日に実施していましたが、変更になりました。
地域の活動は継続して参加しやすく、日常生活の中に自然と運動や交流を取り入れられる点が魅力です。フレイル予防を無理なく続けるためにも、まずはお近くの会場から参加してみることをおすすめします。
国立市のフレイル予防事業を活用して健康づくりを始めましょう
国立市では、フレイルチェック会やスタートアップ講座、地域での体操活動など、多様な取り組みを通じてフレイル予防を支援しています。
市民ボランティアであるフレイルサポーターが中心となり、専門職と連携しながら進められている点も特徴です。
フレイルは、早期に気づき、日常生活の中で適切な対策を行うことで、進行の抑制や改善が期待できます。
そのためには、「栄養」「運動」「社会参加」のバランスを意識し、無理なく継続できる取り組みを選ぶことが大切です。
国立市のフレイル予防事業は、初心者でも参加しやすく、地域とのつながりを感じながら取り組める環境が整っています。
まずはチェック会や講座、地域の活動など、自分に合った方法から一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
参照元:国立市 フレイル予防事業、フレイルについて、フレイルチェック会に参加しませんか?、フレイルサポーター活躍中!、-フレイル?それなあに?-フレイル予防スタートアップ講座、地域の会場で気軽に参加!

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。





