2026年4月15日、北海道札幌市の「株式会社元気な介護」と大阪府大阪市の「未知株式会社」は、介護施設・サービス選びに関する意識調査の結果を公表しました。
実際に介護に関与した経験者を含む300名を対象とした本調査では、介護を経験する前後で「重視するポイント」が大きく変化する、興味深い実態が明らかになりました。
施設選びの基準が激変。経験後は「料金」より「スタッフ」へ
介護を始める前と、実際に経験した後では、理想とする施設の条件が逆転しています。
選ぶ前の最優先は「料金」

最初に施設を探す際、最も重視されたのは「料金(65.7%)」、次いで「立地(59.3%)」でした。まずは経済的な継続性と通いやすさが、現実的な判断基準となっています。
「やり直すなら」の1位は「スタッフ」
「もし選び直せるなら次は何を重視するか」という問いでは、「スタッフの対応・雰囲気(48.7%)」が「料金」を抜いて首位に浮上しました。
ソフト面への意識向上
「医療連携」や「個別ケア」を重視する声も上昇。日々の生活の質(QOL)は、現場の人間力やケアの質に依存することを、多くの経験者が実感しています。
最大の壁は「費用の不透明さ」

施設選びで「特に困ったこと」の第1位は、「費用・追加費用が分かりにくい(44.0%)」でした。
想定外の追加出費
入居後に「想定と違う」と感じた点として、おむつ代、理美容費、医療費などの追加費用が多かったことが挙げられています。
月額の基本料金だけでなく、実費負担分を含めた「総額」の把握が困難である現状が浮き彫りになりました。
判断材料の不足
「比較ポイントがわからない」という声も多く、どの施設が自分たちの状況に最適なのかを判断するための、客観的な基準が求められています。
切実に求められる「見える化」ツール

「あったら助かったのに」と思うサポートについて、59.0%が「費用の総額が一目で分かる一覧表」と回答しました。
比較チェックリストへのニーズ
「比較チェックリスト・見学時に聞くべき質問(38.0%)」や「本人の希望を整理するシート(28.7%)」など、プロの視点を補う具体的なツールの需要も高まっています。
相談窓口への高い依存
情報収集先は「地域包括支援センター(49.7%)」や「ケアマネジャー(45.7%)」が中心。デジタルの活用よりも、公的・専門的な相談窓口が信頼されています。
編集部より
今回の調査は、介護施設選びにおける「理想と現実」のギャップを鮮明に映し出しました。特に興味深いのは、介護施設・サービスを探し始めたきっかけが「家族の負担の限界(27.3%)」である点です。
追い詰められた状況で短期間に決断せざるを得ないため、最初は「料金」や「立地」といった分かりやすい数字で選んでしまいがちです。
しかし、結果として満足度を左右するのは現場の「人」であるという教訓は、これから施設を探す方にとって、非常に重要な視点といえるでしょう。
参照元:プレスリリース





