東京都杉並区の「介護用品の支給等」は、在宅で生活する高齢者に対し、おむつや介護用品の支給、または入院時のおむつ代助成を行う制度です。
申請にあたっては、対象条件だけでなく、必要書類や手続きの流れを正確に把握しておくことが重要です。本記事では、申請者が準備すべき情報を中心に整理します。
目次
この記事でわかること
- 杉並区「介護用品の支給等」の対象条件と、支給・助成それぞれの自己負担額の仕組み
- 申請に必要な書類(身体状況確認書・申請書など)と手続きの流れ・申請先
- おむつ代金助成を利用する際の追加書類や請求方法、振込スケジュール
制度の内容と利用時の前提
本制度は月額7,000円を上限として、「介護用品の支給」または「おむつ代金の助成」のいずれかを利用できます。同月内で両方を同時に利用することはできません。
利用料金・助成額は世帯の課税状況により異なります。
【介護用品の支給の場合】
区民税課税世帯は注文総額の1割(上限700円)が自己負担となります。区民税非課税世帯・生活保護受給の方は無料です。
【おむつ代金の助成の場合】
区民税課税世帯は月額上限7,000円から1割負担分を差し引いた額(上限6,300円)が助成されます。区民税非課税世帯・生活保護受給の方は支払額の全額(月額上限7,000円)が助成されます。
また、おむつ代金の助成は「おむつの持ち込みができない病院に入院している場合」に限られ、決定月より前の費用は対象外です。
対象者と事前に確認すべき条件
申請できるのは、杉並区に住所があり、以下に該当する方です。
- 要介護3以上でおむつが必要な方
- 要介護1・2で常時おむつが必要な方
要介護1・2の場合は、医師が作成する「身体状況確認書」が必須です。発行には医療機関ごとの文書料がかかります。また、利用を継続する場合は年に一度「現況届」と「身体状況確認書」の提出が必要です。
なお、介護保険施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など)に入所している方は対象外です。
一定の障害があり常時おむつが必要な方(身体障害者手帳1~3級、直腸ぼうこう機能障害4級の一部、脳性麻痺、進行性筋萎縮症、愛の手帳1~4度など)は、本制度ではなく「心身障害者おむつ支給制度」の対象となります。
ただし、支給品目が異なるほか、代金助成は行われていません。詳しくは障害者施策課障害者手当・医療係にお問い合わせください。
また、利用者が亡くなった後に新たに申請することはできません。
申請に必要な情報・書類
申請時に必要となる情報・書類は以下のとおりです。
【共通】
- 申請者の氏名、住所(杉並区内であること)
- 要介護度(介護認定の内容)
【該当者のみ】
※要介護1・2の方のみ必要であり、医師の証明が必要
【申請書】
申請はインターネット(電子フォーム)または郵送・窓口で行えます。郵送の場合は、杉並区高齢者在宅支援課管理係に到着した日が申請日となります。
【申請先】
- 郵送:〒166-8570 杉並区阿佐谷南1丁目15番1号 高齢者在宅支援課管理係
- 窓口:各ケア24(地域包括支援センター)または本庁西棟2階12番窓口(高齢者在宅支援課管理係)
おむつ代金助成を利用する場合の追加書類
おむつ代金助成は、申請後に別途請求手続きが必要です。助成の対象となるのは決定月以降にかかった費用で、入院先でおむつを使用した月から2年以内であれば請求することができます。請求時には以下の書類・情報を準備します。
- おむつ代助成金請求書(第6号様式)
- 口座番号がわかるもの(口座が変わらない場合は初回のみ)なお、本人名義以外の口座をご希望される場合は支払金口座振替依頼書(第7号様式)が必要
- おむつ持込可否確認書(第8号様式)(病院が変わらない場合は初回のみ)※病院ごとに必要、発行には文書料あり
なお、利用者が亡くなった場合は、相続人による請求も可能ですが、別途「相続人代表者届」の提出が必要です。この場合、電子フォームでの請求はできないため、郵送または窓口での手続きとなります。
【添付書類】
- 領収書等(氏名・おむつ代・入院期間・病院名・領収印の記載があるもの)
- 振込先口座情報(通帳やキャッシュカード等で確認できるもの)
申請から利用開始までの流れ
申請後、区から結果通知が郵送されるまでの目安は1〜2週間です。
介護用品の支給を利用する場合は、通知到着後に専用カタログから商品を選び、「おむつ相談窓口」(電話:0120-8910-78)へ注文します。申請日が1日〜25日の場合は当月、26日以降は翌月が決定月となり、その翌月から配送が開始されます。
なお、25日が土日・祝日にあたる場合は、その前の開庁日が受付締切日となりますのでご注意ください。配送先は住民登録地以外にも指定可能です。都内への配送は無料ですが、都外への配送は別途送料が発生します。
おむつ代助成の場合は、決定後に請求を行い、助成金は年4回振り込まれます。1〜3月請求分は4月末日、4〜6月請求分は7月末日、7〜9月請求分は10月末日、10〜12月請求分は1月末日が振込時期です。
申請時・利用時の注意点
- 支給と助成は同月内で併用不可
- 助成対象は決定月以降の費用のみ
- 請求期限は入院月から2年以内
- 書類不備がある場合は再提出が必要
- 入院・退院・転院時はおむつ相談窓口への連絡が必要
- 退院後に配送を再開する場合は、おむつ相談窓口への連絡のみで利用でき、区への連絡は不要
申請前に整理しておきたいポイント
制度を正しく利用するためには、「対象条件の確認」「必要書類の事前準備」「支給か助成かの選択」を明確にすることが重要です。申請前に自身の状況を整理しておくことで、スムーズな手続きにつながります。
参照元:杉並区 介護用品の支給等、介護用品支給等各種申請書

執筆者紹介
介護現場の「伴走者」。豊富な相談実績から、最適な選択肢を提案します。
介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)での相談援助職を経て、現在は多角的な視点から介護支援を行う。社会福祉士・精神保健福祉士・ケアマネジャーの3つの資格を保持し、制度の裏側から現場のリアルまでを熟知。これまで数多くの家族の悩みに向き合ってきた経験から、読者の「今、どうすればいい?」に対する的確な解決策を提示します。





