介護福祉士国家試験パート合格とは?特定技能外国人の在留延長措置を解説

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介護分野では深刻な人材不足が続いており、外国人介護人材の定着は重要な課題の1つです。こうした背景を踏まえ、厚生労働省は介護福祉士国家試験における「パート合格制度」の導入とあわせて、一定の要件を満たす特定技能外国人について、通算在留期間を最長6年まで延長できる措置を示しました。

本記事では、厚生労働省の通知および関連資料をもとに、制度の概要、対象要件、手続きの流れ、実務上の注意点を整理します。

この記事でわかること

  • 特定技能(介護)の在留期間を最長6年まで延長できる制度の概要と対象要件
  • 厚生労働省への確認依頼から入管申請までの手続きの流れ
  • 事業所に求められる学習計画の作成や支援体制のポイント

制度の背景|特定技能「5年上限」と国家試験の課題

介護分野で就労する特定技能1号の在留資格を持つ外国人は、原則として通算在留期間が5年までと定められています。一方、在留資格「介護」へ移行するためには、介護福祉士国家試験に合格することが必要です。国家試験の受験資格には「実務経験3年以上」などの要件があり、特定技能で来日した外国人にとっては、在留期間内に十分な受験機会を確保することが難しいケースも少なくありません。

こうした課題を補うために導入されたのが、国家試験のパート合格制度と、それを前提とした在留期間延長の特例措置です。

パート合格制度とは

第38回介護福祉士国家試験(令和8年実施)から、試験科目を複数の「パート」に分け、一定の合格基準に達したパートについては、翌々年まで受験を免除する仕組みが導入されます。この「パート合格」を活用し、一定の条件を満たした特定技能外国人については、通算在留期間が5年に達した後も、最長1年間の在留継続(通算6年目)が認められる可能性があります。

ただし、在留期間の延長は自動的に認められるものではなく、所定の要件を満たしたうえで手続きを行う必要がある点には注意が必要です。

在留期間延長の対象となる要件

在留期間延長の対象となるのは、介護福祉士国家試験の結果や学習状況、事業所による支援体制など、一定の条件をすべて満たした特定技能外国人に限られます。本人の試験成績だけでなく、翌年度の合格に向けた継続的な学習意欲や、特定技能所属機関による計画的な支援が前提となっている点が、この措置の大きな特徴です。

対象者(外国人本人)に関する要件

次のすべてを満たす必要があります。

  • 介護分野の特定技能1号で在留していること
  • 通算在留期間5年に達する直前の最終年度に、介護福祉士国家試験を全パート受験していること
  • 当該試験において1パート以上に合格していることに加え、総得点が合格基準点の8割以上に達していること
  • 翌年度の国家試験合格に向けた学習意欲があり、受験することを誓約していること

特定技能所属機関に求められる対応

この制度では、事業所側の関与が前提です。

  • 対象者を引き続き雇用する意思があること
  • 支援責任者による面談を行い、これまでの学習状況を振り返ること
  • 面談内容を踏まえ、対象者本人とともに翌年度の国家試験合格を目指す個別の学習計画を作成すること

学習計画には、国家試験対策講座や研修の受講予定、自己学習環境の整備など、具体的な支援内容を盛り込む必要があります。

手続きの流れ

在留期間延長を希望する場合は、事業所による確認依頼から始まり、厚生労働省の確認を経たうえで、出入国在留管理局への申請手続きが必要です。

  1. 事業所が必要書類を整え、厚生労働省へ確認依頼を提出
  2. 厚生労働省が要件該当性を確認
  3. 要件を満たすと判断された場合、「結果確認通知書」が発行される
  4. 通知書を添えて、地方出入国在留管理局(入管)へ在留期間更新申請を行う

提出期限は、原則として国家試験を受験した年の4月末日とされています。

注意点|厚生労働省の通知=在留許可ではない

重要なポイントとして、厚生労働省が発行する結果確認通知書は、在留期間更新を保証するものではありません。最終的な審査・許可判断は出入国在留管理局(入管)が行います。そのため、要件を満たして厚生労働省の確認を受けた場合であっても、入管の判断により在留延長が認められない可能性がある点には注意が必要です。

合格・不合格時の取り扱い

翌年度の介護福祉士国家試験に合格した場合は、速やかに在留資格「介護」への変更許可申請を行うことが求められます。一方、不合格となった場合は、本措置が特例であることから、速やかに帰国することを誓約する必要があります。

この「不合格時の帰国誓約」は制度の前提条件に位置づけられており、対象者本人だけでなく、受け入れる事業所においても内容を十分に理解したうえで制度を活用することが重要です。

制度活用の成否は事業所の支援体制にかかっている

介護福祉士国家試験のパート合格制度と在留期間延長措置は、外国人介護人材が資格取得に挑戦し続けるための重要な仕組みです。一方で、支援責任者による面談と個別学習計画の作成、入管による最終審査があること、不合格時には帰国が前提となることなど、制度には明確な条件とリスクが伴います。

事業所にとっては、単なる人手確保策としてではなく、計画的な育成と定着支援の一環として制度を位置づけることが求められます。制度の趣旨を正しく理解し、丁寧な支援体制を整えることが、結果として介護現場の安定と質の向上につながるでしょう。

参照元:厚生労働省 介護福祉士国家試験のパート合格(合格パートの受験免除)による介護分野で「特定技能1号」の在留資格をもって本邦に在留する外国人の通算在留期間の延長に関する措置について(通知)パート合格(合格パートの受験免除)の導入に基づく在留期間延長について、(概要)パート合格(合格パートの受験免除)の導入に基づく在留期間延長について

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