猛暑が続く近年、高齢者の熱中症リスクが深刻化しています。特に、1人暮らし高齢者や高齢者のみの世帯では、経済的な理由からエアコンの設置や買い替えが難しいケースも少なくありません。
こうした状況を受け、江東区では令和8年度、「高齢者エアコン購入費助成」を実施しています。一定の条件を満たす高齢者世帯を対象に、エアコンの購入・設置費用を助成する制度です。
本記事では、対象条件や申請方法、助成内容、注意点についてわかりやすく解説します。
目次
この記事でわかること
- 江東区の高齢者エアコン購入費助成の対象条件と助成内容
- 電話申し込みから助成金振込までの手続きの流れと各期限
- 購入資金の負担を軽減できる代理受領制度の仕組み
江東区の高齢者エアコン購入費助成とは?
本制度は、熱中症による健康被害を防ぐため、経済的事情によりエアコン購入が難しい高齢者世帯を支援する取り組みです。
助成上限額は1世帯1台・1回限りで最大10万円。「エアコン購入費」と「助成上限額10万円」のいずれか低い額が助成されます。
なお、予算は300世帯程度とされており、予算がなくなり次第終了となります。
対象となる世帯条件
対象となるのは、以下4つすべてに該当する世帯です。
- 江東区に住民票がある世帯
- 令和8年4月1日現在65歳以上の1人暮らしまたは高齢者のみ世帯
- 令和7年度住民税非課税世帯(生活保護受給世帯も含む)
- 自宅にエアコンが1台もないまたは故障などで使用できるエアコンがない世帯
ここで重要なのは、『使用できるエアコンが1台もないこと』が条件となる点です。
また、既に本事業で助成を受けたことがある世帯は対象外となります。制度は1世帯につき1回限りです。
助成対象となる費用
助成対象となる費用は以下のとおりです。
- エアコン本体購入費
- 配送費
- 設置工事費
- 撤去費(リサイクル料金含む)
- 配管の化粧カバー
一方で、室外機カバーや、本体購入費に含まれない延長保証料などは対象外となります。
申請前に確認したい注意点
「交付決定通知書」が届く前にエアコンを購入した場合は、助成を受けられません。
必ず区の交付決定を受けた後、江東区内の店舗で購入・設置する必要があります。
また、以下の点にも注意が必要です。
- 二世帯住宅で別世帯にエアコンがある場合は対象外
- 賃貸住宅では、貸主(大家)へエアコン設置の承諾を得る必要がある
- 購入費用が10万円(上限額)を超えた差額分は自己負担
手続きの流れ
申請は、電話での申し込みから始まり、訪問調査、エアコンの購入・設置、助成金の請求という流れで段階的に進む仕組みです。
①訪問調査の予約【6月30日(火曜日)まで】
まずは、「江東区エアコン購入費助成金コールセンター」へ電話で申し込みを行います。電話申し込み期間は、5月7日(木曜日)から6月30日(火曜日)までです。
- 電話番号:0120-666-604
- 受付時間:月〜金曜日(祝日を除く)午前9時〜午後5時
電話では、以下の内容を伝えます。
- 氏名
- 住所
- 連絡先電話番号
- 生年月日
条件に該当するかを確認後、訪問調査日を調整する流れです。
②訪問調査・申請書提出【7月31日(金曜日)まで】
区の訪問員が自宅を訪問し、エアコンの有無や故障状況を確認します。
「使用できるエアコンがない世帯」であることを確認するため、全室を確認する仕組みです。
設置状況の確認後、訪問員が持参した申請書をその場で記入・提出します。
③交付決定
区が申請内容を確認後、「交付決定通知書」を自宅へ郵送します。
④エアコン購入・設置【8月31日(月曜日)まで】
交付決定後、江東区内のエアコン販売店で購入・設置する流れです。
なお、購入時には以下の点に注意が必要です。
- 「交付決定通知書」が届く前に購入した場合は助成対象外
- 購入資金が難しい場合は、代理受領制度の利用が可能
- 領収書や設置したことがわかる書類は保管が必要
⑤助成金請求【9月18日(金曜日)まで】
振込先口座を記入した請求書と、領収書のコピーなどを返信用封筒で区へ送付します。
請求書は、「交付決定通知書」とあわせて送付される仕組みです。
⑥助成金振込
区が請求書類の内容を確認後、「交付額確定通知書」を郵送します。その後、2週間程度で助成金が振り込まれます。
購入資金が難しい場合は「代理受領制度」も利用可能
本制度では、「代理受領制度」も利用可能です。
これは、区が交付する助成金を、申請者ではなくエアコン販売店が直接受け取る制度です。そのため、利用者は助成金を差し引いた差額分だけを支払えばよく、購入時の負担軽減につながります。
利用時には、「交付決定通知書」を店舗へ持参する必要があります。なお、代理受領制度は、区が案内する「協力店舗」でのみ利用可能です。
協力店舗一覧も公開
「高齢者エアコン購入費助成」のページでは、代理受領制度に対応する協力店舗一覧を公開しています。
設置時期は店舗ごとに異なるため、事前に電話で確認しておくと安心です。
なお、協力店舗は予告なく追加・変更される場合があります。
制度を活用して夏場の熱中症対策を
夏場の室温管理は、高齢者の健康と命を守るうえで非常に重要です。しかし、エアコン購入や設置には一定の費用負担があり、特に非課税世帯では導入をためらうケースもあります。
江東区の高齢者エアコン購入費助成は、そうした高齢者世帯を支える制度として実施されています。最大10万円まで助成されるほか、代理受領制度を利用すれば、購入時の負担軽減も可能です。
一方で、「交付決定前の購入は対象外」「過去に助成を受けた世帯は利用不可」「助成対象は1世帯1台限り」など、重要な条件も設けられています。
申請には期限があるため、利用を検討している場合は、早めにコールセンターへ相談すると安心です。
参照元:江東区 高齢者エアコン購入費助成、事業案内チラシ

執筆者紹介
「福祉現場の架け橋」として、20年の経験から心に寄り添うヒントを。
介護福祉士および保育士として、高齢者介護から障がい福祉、保育まで、世代を問わず20年以上福祉の最前線に携わる。現場での豊富な実践経験を活かし、単なる制度解説に留まらない「介護する側・受ける側」双方の気持ちに寄り添った発信が持ち味。複雑な介護保険制度も、家族の視点に立って分かりやすく紐解きます。
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